2017年11月3日金曜日

アイフォーンX、好調発進だが…高価11万円超、失速懸念も

 米アップルは3日、新型スマートフォン「iPhone(アイフォーン)X(テン)」を発売し、国内のアップル直営店には「X」を求める客の長蛇の列ができた。アイフォーンシリーズの10周年記念モデルで、基本画面に戻るホームボタンを初めてなくしたほか、ロックを顔認証で解除できる新機能などを搭載。画面に初めて有機ELを採用、端末前面のほぼ全体を画面にするなどデザインも一新した。

 東京・表参道のアップルストア前には、約550人の熱心なアイフォーンファンが約200メートルの列を作った。10月28日夕方から友人と交代で並んだという先頭の神奈川県の男子大学生(21)は「久しぶりのフルモデルチェンジなので楽しみ。顔認証はマスクを着けていても大丈夫かなと気になっている」と笑顔で話した。

 Xを扱う携帯大手3社の予約状況は「8」や「8プラス」に比べてNTTドコモやソフトバンクが2倍、KDDI(au)も1.5倍と発売当初は好調に推移しそうだ。供給面では高性能化により生産が遅れ、当初は不安視する声も聞かれたが、「年内には正常化する」(KDDIの田中孝司社長)見通しだ。

 携帯3社はX向けにさまざまな割引施策を投入するなど、今冬商戦の牽引(けんいん)役としたい考え。しかし、Xの価格は11万2800円(税別)からと歴代アイフォーンで最も高価だ。今後、次第に販売が失速する恐れもある。

 携帯電話ジャーナリストの石川温氏は「Xは高価なので、販売が伸び続けるのは難しいのでは」と指摘。Xでアイフォーンに興味を持ってもらい、「8」「7」など、より安価なアイフォーンの販売促進につなげる「看板」としての効果が大きいのではないかと分析した。(大坪玲央)

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