2017年11月20日月曜日

10月貿易収支は5カ月連続黒字、原油高で輸入額増加し黒字幅縮小

輸出から輸入を差し引いた日本の貿易収支は、10月速報で5カ月連続の黒字となった。原油高で輸入額が増加したことで黒字幅は縮小し、市場予想は下回った。財務省が20日発表した。

キーポイント
  • 貿易収支は前年同月比40.7%減の2854億円の黒字(ブルームバーグ調査の予想中央値は3300億円の黒字)-前月は6677億円の黒字
  • 輸出は14%増の6兆6931億円と11カ月連続の増加-前月は6兆8111億円
  • 輸出数量指数は3.8%増と9カ月連続の増加
  • 輸入は18.9%増の6兆4077億円と10カ月連続の増加-前月は6兆1434億円


背景

  好調な世界経済を背景に外需主導の経済成長が続いている。日本銀行が先月公表した経済・物価情勢の展望では、海外経済の成長に伴い「輸出も基調として緩やかな増加を続ける」と予想。2017年度実質国内総生産(GDP)の中央値を前回7月の1.8%増から1.9%増に上方修正した。

  内閣府が15日発表した7-9月期GDPは、前期比0.3%増、年率換算1.4%増と7期連続のプラス成長となった。天候不順で個人消費が7期ぶりにマイナスに転じたものの、堅調な輸出や設備投資が下支えした。

エコノミストの見方  

  • SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは16日付リポートで、輸出は9月にハリケーンの影響で落ち込んでいた米国向けが明確に持ち直すとした上で、「原油価格の上昇もあり、輸入額の増勢が輸出に勝る」ことから貿易黒字は縮小するとみていた。
  • 第一生命経済研究所の齋藤麻菜エコノミストは17日付リポートで、「貿易収支は前月から黒字幅が拡大する」と予想。「今後、世界経済の拡大が続く中で、実質輸出は増加を続けることが期待できる」との見通しを示していた。
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