2017年11月24日金曜日

三菱マテ系3社で品質不正、258社に出荷 24日会見

 三菱マテリアルは23日、子会社の三菱電線工業、三菱伸銅、三菱アルミニウムの3社で検査データの改ざんなどの不正があったと発表した。三菱電線と三菱伸銅は顧客企業と契約した品質基準に満たない製品の検査データを書き換えて出荷していた。不正出荷した顧客は258社にのぼる。同様の問題は神戸製鋼所でも起きており、国内素材業界の品質管理のあり方が改めて問われそうだ。

品質不正があった三菱マテリアルの子会社

品質不正があった三菱マテリアルの子会社

 三菱マテリアルは24日に記者会見を開き、こうした事実関係を説明する。

 三菱電線で基準を満たしていなかったのは主にゴム素材で作られ、油や水などの漏れを防ぐシール材。箕島製作所(和歌山県有田市)で寸法などのデータを改ざんしていた。シール材は航空機や、産業機器、自動車など幅広い分野で使用されている。不適合品が出荷された可能性がある顧客企業は229社で、そのうち40社への説明を終えた。

 三菱伸銅は若松製作所(福島県会津若松市)で車載端子や電子機器などに使用される銅製品の硬さや引っ張り強度のデータを改ざんしていた。29社に出荷された可能性があり、そのうち14社への説明を終えている。

 さらに、三菱マテの子会社である三菱アルミニウムでも不適合品の出荷はあった。しかし、すべての顧客への安全性確認が済んでいるとして、顧客などの数や不正品の種類、出荷額などは公表しなかった。

 いずれの案件でも、現時点で法令違反や安全性に疑いがある事案は確認されていないとしている。

 三菱マテリアルは非鉄大手で銅やセメント、超硬工具、電子材料など幅広い事業を手掛ける複合経営を標榜している。三菱電線の2017年3月期の売上高は約295億円。三菱伸銅の17年3月期の売上高は約1225億円。

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