2017年11月6日月曜日

スプリント、米CATV大手と提携 携帯統合破談で

 【シリコンバレー=兼松雄一郎】米携帯電話大手TモバイルUSとの経営統合交渉を打ち切ったソフトバンクグループ傘下の米同業スプリントが経営の立て直しを急ぐ。ソフトバンクは5日、スプリントと米ケーブルTV大手との提携を発表。同日、スプリント株を買い増すことも明らかにした。ソフトバンクの深い関与を示すとともに、事業基盤を強化する。

 スプリントは5日、米ケーブルTV大手オルティスUSAと複数年のインフラ提供契約を結んだと発表した。オルティスはオランダに本社を置き、世界展開する通信・メディアグループ。米国では約500万の顧客に通信、コンテンツ配信、Wi―Fi(無線LAN)接続サービスなどを提供する。オルティスは仮想移動体通信事業者(MVNO)としてスプリントの回線を借り、米国で携帯電話サービスを提供する。

 スプリントにとっては通信インフラ貸し出しで安定的な収益を得られる利点がある。オルティスのインフラを有効活用し、携帯電話向けインフラの効率性を高めるという。

 スプリント株買い増しについてソフトバンクの孫正義社長は同日「(あらゆるモノがネットにつながる)IoT時代にスプリントの通信インフラは戦略の核となる」とのコメントを出した。ソフトバンクはスプリント株を83%保有しており、「85%以上に高める意図はない」としている。

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