2018年7月29日日曜日

異例の「逆走」台風、東海地方に上陸へ

進路には西日本豪雨の被災地も

台風12号が接近し、強い風雨の中、壊れた傘を手に走る人たち(28日午後5時14分、横浜市中区で)=松本剛撮影

強い台風12号は28日、暴風域を伴って伊豆諸島付近を通過し、東海沖を西進した。気象庁によると、29日未明に東海地方に上陸し、30日にかけて速度を緩めながら西日本を横断する異例の進路をとる見通し。進路には西日本豪雨の被災地も含まれ、各自治体は、早めの避難を呼びかけた。

同庁によると、台風は28日午後11時現在、浜松市の南南西約60キロを時速35キロで西へ進んでいる。中心気圧は970ヘクト・パスカル、中心付近の最大風速は35メートル。29日午前9時には岡山市付近、同日午後9時には福岡市付近を通過する見通し。

関東甲信では28日午後から風雨が強まり、埼玉県秩父市51.5ミリ、栃木県日光市48.5ミリなどの1時間雨量を観測した。静岡県南伊豆町では42.9メートルの最大瞬間風速を記録した。

29日午後6時までに予想される24時間雨量は、最大で関東甲信と東海は400ミリ、四国は250ミリ、近畿と中国、北陸は200ミリ。

また、台風12号の影響で、空の便は28日午後11時現在、羽田、成田発着便を中心に、日本航空131便、全日空144便が欠航し、計約4万2100人に影響が出た。両社は羽田、成田、中部発着便を中心に29日の78便の欠航を決めた。

JR東日本は28日夕方から、中央線や青梅線の一部区間、伊東線などで運転を見合わせ、特急の踊り子号やスーパーあずさ、かいじなどが運休した。東海道線でも小田原―熱海駅間の上下線で本数を減らして運転。東京―高松間を走る寝台特急「サンライズ瀬戸」も上下線で運転を取りやめた。小田急電鉄では特急ロマンスカーの上下計34本が運休となった。

台風の影響とみられる停電も発生。東京電力などによると、28日正午から同日午後9時までに、千葉、静岡、神奈川など9都県の計約3万2000軒で停電が起きた。

人気連載

Let's block ads! (Why?)

Read Again https://toyokeizai.net/articles/-/231395

0 件のコメント:

コメントを投稿