メルセデス・ベンツ日本(東京・品川)は25日、中型セダンを中心とする「Cクラス」の改良モデルを国内で発売すると発表した。同日から予約を受け付け、9月から順次納車する。従来モデルから全部品の半分以上を刷新した。安全機能を高めたほか、電動化技術を組み合わせた簡易型ガソリンエンジン(マイルドハイブリッド)の搭載型も用意した。
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ガソリンエンジンは排気量1500ccと2000ccの新型を開発した。燃焼効率を向上させた。そこに「EQブースト」システムと呼ばれる電動化技術を採用。モーターだけでは走行しない簡易型のハイブリッド車とした。
エンジン始動をモーターが支援する。走行エネルギーを回生してバッテリーに蓄え、ブレーキにかかる負荷も低減する。電動化技術は組み合わせていないが、従来よりも性能を高めたディーゼルエンジンモデルも用意する。
同日、東京都内で開かれた発表会で親会社の独ダイムラーでCクラスの開発責任者を務めたクリスティアン・フリュー氏は「(電動化技術の組み合わせは)エンジンを効率的に使える技術だ」と強調した。
メルセデス・ベンツ日本の上野金太郎社長もマイルドハイブリッドについて、「エンジンの省燃費化に貢献するのが最大のメリット。さらに運転の感覚も向上する。マイルドハイブリッドは商品としての価値を上げるだろう」と話した。
先進安全機能では旗艦セダン「Sクラス」と同等の機能を採用。一部モデルで標準搭載するほか、全モデルでオプション機能として追加できる。高速道路で、ウインカーを出すと、システムが周囲の安全を確認し、ハンドル操作と加減速を行い、自動で車線変更する部分自動運転機能が使える。車両価格は449万円から。セダン、ステーションワゴン、クーペなど4車種をラインアップした。
「Cクラス」は1982年に発売した中型セダン「190クラス」がルーツとなる。2014年に発売した現行型はセダンとステーションワゴンをあわせて日本で累計約6万9000台を販売した。世界では120カ国で販売しており、17年の世界販売は約41万5000台で、メルセデス・ベンツブランド全体の5分の1を占める最量販モデルだ。
同日、メルセデス・ベンツ日本はNTTドコモと連携し、新型Cクラスを含むメルセデス・ベンツを2時間の試乗できるサービスを8月10日から始めると発表した。ドコモが17年に始めた「Dカーシェア」のサービス内で展開する。東京と大阪で、まず12月末までの期間限定のサービスとする。メルセデス・ベンツ日本の上野社長は「まだメルセデスに乗ったことがない人に見て、触れて、乗ってもらう機会を増やしたい」と話した。
(湯沢維久)
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