2018年9月26日水曜日

日産、不正の連鎖断てるか “本気度”には疑問も

 日産自動車が排ガス・燃費データの改竄(かいざん)に関する調査報告と再発防止策を発表したことで、昨年9月末以降、複数の自動車メーカーで発覚した新車の完成検査をめぐる問題は正常化に向かうと期待される。ただ、日産は昨年11月に再発防止策を打ち出した後も完成検査で不正が続いた経緯がある。不祥事に向き合う姿勢にも疑問が残り、“連鎖”を断ち切ることができるかは不透明だ。(高橋寛次)

 「ウミは出し切ったと考えている」

 26日午後、横浜市の本社で記者会見した山内康裕チーフコンペティティブオフィサー(CCO)はこう強調した。日産で無資格者による完成検査が明るみに出てからちょうど1年-。社内で対応に追われてきた山内氏は、この問題に区切りをつけたい思いをにじませた。

 ただ、日産の“本気度”には疑問符もつく。同日午前に国土交通省を訪れた西川(さいかわ)広人社長は会見場で自ら説明することはなかった。山内氏は「対策を実施する責任者は私だ」と話したが、経営責任に関しては「私がこの場で話すのは適当ではない」。問題の背景には生産現場と幹部との“隔たり”があるとされるが、トップが説明責任を果たさないまま現場の意識変革が進むとは考えにくい。

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