2018年9月24日月曜日

人生100年時代 老後に笑うのは共働きの正社員夫婦

 今月のマネーハックは「共働き」について考えてきました。特に正社員として2人が働き続けることは大きな経済的価値を生み出します。

 それは目の前の家計のやり繰りや学費の準備に余裕をもたらすだけではありません。共働きの本当の価値は「定年後」に実感できます。

■共働き夫婦、現役時代は苦しくても続ける

 共働き夫婦に安息の日々はありません。週末に子どもを遊ばせている両親も笑顔の奥でどこか疲れが見えます。親によっては砂場で遊ぶ子どもを近くのベンチでただぼーっと見ている人もいます。

 毎月の家計もギリギリをやり繰りし、学費の捻出や住宅ローンの返済に苦労しながら「なんで共働きしているのだろう」と疑問に感じる瞬間もあるでしょう。夫婦げんかも少なからずあるはずです。

 しかし、共働き正社員夫婦には、人生の最後に笑える瞬間がやって来ます。いや「瞬間」どころか「20~30年」も笑って過ごせることになるかもしれません。

 厚生労働省がまとめている簡易生命表(2017年)によれば、今では女性の4人に1人が95歳まで存命する時代です。夫婦ともに100歳人生というのは決して夢物語ではありません。そのとき笑って過ごせるかどうかの分岐点の一つが「共働き」なのです。

■ダブル退職金とダブル厚生年金の強み

 公的年金制度がかつて主に想定していたのは「片働き夫婦」、つまり会社員の夫と専業主婦という夫婦でした。今でも年金受給で例示されるはモデルは片働き夫婦です。

 これはつまり、「夫:基礎年金(国民年金)+厚生年金、妻:基礎年金」という老後モデルです。

 しかし、共働き正社員夫婦は「夫:基礎年金+厚生年金、妻:基礎年金+厚生年金」という老後の収入を得ます。つまり、ダブルで厚生年金をもらうことになります。

 加入状況によるものの、片働き夫婦と厚生年金をダブルでもらう夫婦を比べると、経済的な差は年100万円になる可能性もあります(ちなみに厚生年金額には、産休・育休期間は負担ゼロで保険料を払ったものと見なす仕組みもあり、有利になります)。

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