2017年7月26日水曜日

米国株、ダウ反発し100ドル高 キャタピラーなど好業績銘柄に買い

【NQNニューヨーク=古江敦子】25日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに大幅反発し、前日比100ドル26セント(0.5%)高の2万1613ドル43セントで終えた。市場予想を上回る四半期決算を発表した建機のキャタピラーなどが買われ、指数を押し上げた。原油高を受けて石油関連株が買われたほか、利ざや拡大の思惑で金融株も上昇し、相場を支えた。

ニューヨーク証券取引所=ロイター

ニューヨーク証券取引所=ロイター

 キャタピラーが朝方発表した2017年4~6月期決算は市場予想を上回る大幅な増収増益となった。通期の業績見通しも上方修正し株価は過去1年(52週)高値を付けた。決算で世界の既存店売上高が大幅に増えた外食のマクドナルドと、1株利益が予想を上回った化学のデュポンはともに上場来高値を更新。今後の主要企業の四半期決算への期待が高まり、投資家心理が強気に傾いた。

 原油先物相場が大幅に上昇し、シェブロンやエクソンモービルなど石油関連株に収益押し上げを見込んだ買いが入った。長期金利の上昇を背景に利ざや拡大の思惑からJPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど金融株が上昇したのも指数を押し上げた。

 ダウ平均は取引時間中に19日に付けた最高値を上回る場面があったが、取引終了にかけてやや伸び悩んだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)が始まり「26日発表の結果を見極めたいとのムードが強まり、持ち高調整を目的とした売りが上値を抑えた」(日系証券会社の株式トレーダー)との指摘があった。

 多くの機関投資家が運用の参考指標とするS&P500種株価指数は4営業日ぶりに反発し、19日に付けた最高値を更新した。

 ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は小幅ながら続伸し、前日比1.366ポイント高の6412.174と連日で最高値を更新した。アマゾン・ドット・コムなど主力株の一角が買われ、指数を押し上げた。アルファベット(グーグル)が前日夕に発表した決算を受けて下げ、フェイスブックや動画配信のネットフリックスなどにも売りが広がり、指数の上値は重かった。

 業種別S&P500種株価指数は全11業種のうち「金融」や「エネルギー」「素材」など7業種が上昇した。一方、「ヘルスケア」や「公益事業」は下落した。

 身売り観測が浮上した書店チェーン大手のバーンズ・アンド・ノーブルが買われた。ダウ平均の構成銘柄ではウォルマート・ストアーズやホームセンターのホーム・デポ、日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)などが上げた。

 一方、決算で売上高が市場予想を下回った工業製品・事務用品のスリーエム(3M)が下落。予想を上回る決算と業績見通しの上方修正を発表した航空機・機械関連のユナイテッド・テクノロジーズは競争激化懸念から売りが出た。減益決算を発表した自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)も安い。

 ダウ平均の構成銘柄では日用品・医薬品のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)や医薬品のファイザーなどが下げた。

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