2018年2月26日月曜日

きのこ・たけのこ論争に終止符? 「総選挙」実施へ

 大手食品メーカーの明治は26日、発売から約30年にわたって消費者の間で「どちらがおいしいか」を巡る論争が続く人気チョコレート菓子「きのこの山」と「たけのこの里」の雌雄を決する総選挙の開催を発表し、投票の受け付けを開始した。締め切りは7月末。選挙には「きのこ党」「たけのこ党」と両者の和解を呼びかける新党「どっちも党」が出馬し、公平性のために立ち会う総選挙委員長には人気アイドルグループ・嵐の松本潤さんが就任した。

「きのこの山」と「たけのこの里」の雌雄を決する総選挙に出馬する「きのこ党」「たけのこ党」「どっちも党」(左から)のポスター=明治提供

 総選挙は2001年以来で、その際はたけのこの里が勝利。選挙戦初日はそれぞれの商品担当者らが党代表として舌戦を展開した。きのこ党代表が「たけのこの里の方が人気があるという暗黙の了解にさらされ続けてきたが、我々は選挙のためにキャンペーンで布石を打ってきた。しょうもないキャンペーンを展開しているたけのこの里に雪辱を果たすまたとない機会が巡ってきた」と対決姿勢を鮮明に示せば、たけのこ党代表は「これまで誰に聞いても、きのこの山と比べて人気の優位性は明らかだったにもかかわらず、これといった決定打を打てずにもやもやしてきた。はっきり申し上げて、負けることはありません」と余裕の表情を浮かべた。

 「第三極」として注目が集まる新党「どっちも党」の代表は同社の商品開発リーダーが務め、「両者ともに担当者の愛と夢が詰まった商品。優劣をつけることは必要なのか」と平和的な解決を訴えて無党派層の取り込みを図るが、どっちつかずの態度に一部のネットユーザーから「中途半端だ」と批判も出ている。同日は各党のマニフェストも発表された。詳細は不明な点も多いが、すでに各党とも「政権」獲得後に備え、実現に向けた準備を進めているという。

 投票は、ネット経由と、商品を購入してはがきで応募する形の2種類で受け付ける。1票でネット投票20票分という「格差」を設けたはがき投票は、27日発売の新商品「きのこの山 メープルバニラ味」「たけのこの里 はちみつバター味」(各税抜き200円)を含む8商品のバーコードを切り取って、はがきに貼り付けて送る。3月以降の1カ月ごとに5回の締め切りを設け、それぞれの党に投票した人から抽選で各200人(計3000人)に、氏名の入った各党の「党員証」や2000円分の「QUOカード」などが当たる。また、ネット投票は特設サイトから1日1票を応募する形と、10票分の価値があるツイッターで応援する形の2種類がある。詳細は特設サイト(http://www.meiji.co.jp/sweets/chocolate/kinotake/cmp/2018senkyo/)で。初回の投票中間発表は3月7日の予定。【大村健一/統合デジタル取材センター】

「きのこ党」のマニフェストのイメージ図。(2)は映画で、巨匠がつくる予定という=明治提供

 <きのこ党 マニフェスト>

「愛のあるお菓子づくりと、愛のための催しを力強く提言し、みんなに、おいしく、おもしろい未来を築きます」

(1)まっしろなのに、あの味が!?「驚きのこの山」発売します!

(2)巨匠がつくる、一大叙事詩。映画「きのこの王国」公開します!

(3)食べて心に彩りを!「カラフルきのこの山」体験会やります!

(4)ずっと待ってた。君と話せる日を。「AI女子高生KINO」開発します!

(5)アコースティックで聴きたかった。楽曲「山びこがきこえるよ」発表します!

(6)それは、宇宙からの贈りもの。「きのこの山/起源の秘密」体験会やります!

(7)こんなゲームが欲しかった。「きのこの山ワールド」開発します!

たけのこ党のマニフェストのイメージ図。(1)は女子レスリング第一人者の吉田沙保里選手と「たけのこの里」を作る企画という=明治提供

 <たけのこ党 マニフェスト>

「夢のある商品づくりと、夢があふれるイベントを推進し、みんなに、おいしく、おもしろい明日をつくります。」

(1)最強タッグで、とろける甘さ。「吉田沙保里とつくるたけのこの里」発売します!

(2)ついに、アイドルになっちゃった。「恋するたけのこ」デビューします!

(3)君もたけのこ掘り名人だ!「たけのこの里ホレホレ」体験会やります!

(4)OK、たけのこ。会いたかったよ。「AIスピーカーTAKE」開発します!

(5)最新のトラックで聴きたかった。楽曲「TAKENOKO.tokyo」発表します!

(6)シティ派の朝は、たけのこから始まる。「たけのこの里シリアル」体験会やります!

(7)あの、たけのこ急便が帰ってくる!「たけのこ急便 THE GOLD」出発します!

「きのこの山」と「たけのこの里」の和解を目指す「どっちも党」のマニフェストのイメージ図。(7)は両者の争いの歴史などを紹介する博物館の新設という=明治提供

<どっちも党 マニフェスト>

「絆を守るきのこの山と、絆をつなげるたけのこの里を、どっちもおいしく、おもしろくしてまいります。」

(1)一緒に食べるとティラミス味に!? 「きのこの山エスプレッソ味」&「たけのこの里チーズケーキ味」発売します!

(2)きのこなるときも、たけのこなるときも。「きのこたけのこウェディング」開催します!

(3)ついに!禁断の合体。「きのこの山・たけのこの里ツインズ」体験会やります!

(4)国民みんながくつろげる、憩いの場。「チョコスナックきのたけ」開店します!

(5)親子で踊ろう。「きのたけ音頭」発表します!

(6)取りたて感覚のチョコスナック。「きのこの山・たけのこの里 MOGITATE EXTRA FRESH」体験会やります!

(7)歴史から、学ぼう。「きのこたけのこMUSEUM」開館します!

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