新幹線「のぞみ」の台車に亀裂が見つかった問題で、JR西日本は28日、製造元の川崎重工業が台車枠の製造過程で底面を削り、鋼材の厚さが基準より薄くなっていたと発表した。JR西は、台車枠に別の部品を溶接する工程でひび割れが生じ、底面の一部が薄かったため強度が保てず、大きな亀裂に進展したとみている。
JR西が保有する川重製の台車のうち、100台で鋼材の厚さが基準未満のものが確認され、交換を進めている。川重によると、鋼材の厚さは製品の検査項目に含まれず、確認対象外だった。
JR西によると、台車枠の底面の厚さは7ミリ以上が基準だが、別の部品を溶接する部分は大きな隙間が生じないようにするために削られており、亀裂が見つかった台車では最も薄い部分が4.7ミリにとどまっていた。川重によると、社内規定では、台車枠の鋼材を削ってはいけないと定められていた。
JR西は2007~10年に川重製の台車を303台購入。確認したところ、底面の厚さが7ミリに満たない台車が100台あり、このうち超音波による検査で傷が見つかった6台を交換した。残る94台の安全性に問題はないが、順次交換を進める方針。(2018/02/28-21:40)
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