シェアハウス融資での不正問題に揺れるスルガ銀行の株主総会が28日、本店を構える静岡県沼津市内であった。会場に集まった株主は400人余り。例年は本店内でこぢんまりと開かれるが、今回は創業家出身の岡野光喜会長兼CEO(最高経営責任者)が初めて問題に言及する機会とあって注目され、銀行側も広いスペースを用意したようだ。出席した株主の話などから総会の様子を振り返ると――。
午前9時、開場前の施設には株主の長い列ができていた。70代の男性株主は「株価も下がったが、落ちた信用を回復してほしい。経営陣がどう説明するかを聞きに来た」と会場へ向かった。スルガ銀の株価は年初の2500円台から、シェアハウス問題などで900円台まで急落している。
午前10時に総会が始まり、議長の米山明広社長が口を開いた途端、株主の一人が「まずは岡野会長が謝罪すべきじゃないか」と口火を切った。「そうだ!」の声が続き、米山社長は「不規則発言はおやめください!」と繰り返した。
総会には、シェアハウス投資で多額の借金を背負ったオーナーや、被害弁護団らも参加。経営陣の責任追及のため、株式を取得して株主となったという。
怒号のなか、米山社長は「まずはシェアハウスで多大な迷惑をおかけし、深くおわび申し上げる」と述べた。米山社長が進行を再開すると、弁護団の一人が「動議!」と発言。シェアハウス問題を個別に審議するよう提案すると、「そうだ!」という声とともに拍手がわいた。
だが米山社長は「私は反対。一括審議としたい」と述べ、拍手を受けて「過半数に達した」と動議の否決を言い渡した。
その後、岡野会長がシェアハウス問題について口を開いた。
「シェアハウス問題で多大な迷…
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