2018年6月29日金曜日

三菱UFJモルガン、国債相場を不正操縦 課徴金勧告

 証券取引等監視委員会は29日、日本国債の先物取引に絡んで相場操縦をしていたとして、三菱UFJモルガン・スタンレー証券に対して2億1837万円の課徴金納付を命じるよう金融庁に勧告したと発表した。実際には売買する意思がないにもかかわらず大量の注文を出す「見せ玉」と呼ばれる手法で不正に価格を操作したという。

 証券会社による長期国債先物を対象にした相場操縦は初めてで、デリバティブ(金融派生商品)に限ると、過去最大の課徴金額になる。

 不正な取引をしたのは同社のディーラー1人で、2017年8月に同社の自己勘定で取引していた。主にプロの投資家が売買する市場で、投資判断に影響を与える価格変動が起きたという。この相場操縦で同社は158万円の利益をあげていたという。日本取引所自主規制法人からの情報提供で監視委が実態調査し、不正が判明した。

 三菱UFJモルガン・スタンレー証券は「このような事態が発生したことはきわめて遺憾であり、重く受け止める。市場の公正性や透明性を損なう行為によりほかの市場関係者やお客様はじめとする関係者に多大な迷惑をかけたことを心よりお詫びする」と謝罪。「勧告を厳粛に受け止め、2度とこのようなことが発生しないよう、研修を強化するなど再発防止に取り組む」とした。

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