関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の運転差し止めを周辺住民らが求めた訴訟の控訴審で、名古屋高裁金沢支部(内藤正之裁判長)は4日、1審福井地裁判決を取り消し、差し止めを認めない判決を言い渡した。
東京電力福島第1原発事故後に起こされた原発の運転差し止め訴訟で初の高裁判決。高裁レベルでの差し止めを認めない判決は、係争中の各地の原発訴訟に影響を及ぼしそうだ。
控訴審では、新規制基準に基づいて関電が策定した耐震設計の目安となる揺れ(基準地震動)の妥当性が最大の争点となり、原子力規制委員会で2基の審査を担当した島崎邦彦東京大名誉教授が住民側証人として「基準地震動が過小評価となっている可能性があり、大変な欠陥がある」と証言。関電側は「震源となる敷地周辺の断層をより長く、広く設定して算定している」とし、過小評価との指摘は当たらないと反論した。
1審の福井地裁は平成26年5月、2基の地震対策に構造的欠陥があるなどとして、運転を差し止める判決を出した。
大飯3、4号機は今年3~5月に再稼働し、営業運転中。
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