シェアハウスをめぐるスルガ銀行の不正融資問題は経営陣の総退陣に発展した。同行の企業風土を「無責任営業推進態勢」と断罪した第三者委員会の調査結果を受けて7日、新社長に就任した有国三知男(ありくに・みちお)氏(52)らが静岡県沼津市で記者会見。「真摯(しんし)に反省し、企業風土を変えなければ」と信用回復への決意を述べた。会見での主なやりとりは以下の通り。
--社長に就任しての意気込みは
「一連の問題が起きて以降、どうしてこうなったのか大いに反省している。役職員一同で新しいスルガ銀行をつくらなければならないという使命感を持って、社長を引き受けた」
--巨額の不正融資が組織的だと認定された。繰り返さないためにどういう会社にしたいと思うか
「なぜこういうことが起きてしまったのか、重く受け止めなければいけない。一つは組織風土・企業文化が大きな要素だ。パワハラの話もある。不健全な企業文化の中で営業活動をするとこうなってしまう。職場環境を正常化させることから始めたい。企業文化としてはトップダウンが多かったので、決別しなければならない」
--どのようなことが不正融資につながったと考えるか
「多大な営業目標があった。ガバナンスがもう少し機能していれば防げた。個人の問題ではなく、企業文化かなと思っている。第三者委の報告書は私も本日もらったばかりなので、内容をじっくり見たい。再発防止策としては、新しい企業文化をつくっていく。他の金融機関との合併や提携は現状では考えていない」
-これまでの企業文化の中で育った有国社長にスルガ銀行を変えられるのか
「どう変わっていくか、どう変えていくか、今の体制で残っている社員が外部の知見を取り入れながら議論を進めている」
--第三者委からの有国社長に対する「一定の経営責任は免れない」という指摘はどう思うか
「重く受け止め、真摯に反省しなければならない」
--岡野光喜前会長の説明責任についてどう考えるか。岡野前会長自身が記者会見すべきとは思わないか
「責任などについては、今後の『取締役等責任調査委員会』の調査を見守りたい。その中で法的責任などについて対応するので、必要であればそういうもの(会見)も求めていきたい。岡野前会長は、取締役を含め銀行に関する一切の職を退任している。新体制を発表したので、新しいスルガ銀行の船出には新体制で臨んだ方がよいと判断し、私が会見している」
--沼津市で生まれた地元密着の銀行として、地元経済への責任や影響をどのように認識しているか
「このようなことがあっても沼津市を本店とする銀行に変わりはない。創業以来、地元のお客さまに愛されてきた。非常に大きなことを起こしてしまったが、報告書の内容を真摯に受け止め、地域経済に影響力を持つ者として、お客さまにもう一度選んでもらえるような銀行にしていく」
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