6日発生した北海道南西部を震源とする地震は現地に工場や店舗を構える中部企業にも打撃を与えた。停電の影響でトヨタ自動車グループや日本ガイシが工場の稼働を停止したほか、壱番屋は道内の全店を休業した。道全域の電力復旧には時間がかかるとみられ、影響が広がる可能性もある。
トランスミッション(変速機)などの車部品を生産するトヨタ自動車北海道(苫小牧市)は停電などの地震の影響を受け、同市内にある工場の稼働を停止した。6日午後8時半からの夜間稼働以降も電力確保が難しく、休止を決めた。
半導体関連製品を生産するデンソー北海道(千歳市)も終日、操業を停止した。アイシン精機子会社のアイシン北海道(苫小牧市)ではトランスミッション用のアルミのケースなどを生産しているが、6日早朝から稼働を停止した。日本ガイシは自社工場向けの部品を造るNGKオホーツク(網走市)の操業をやめた。
ホシザキは北海道に20カ所以上の営業所を持つ。社員に自宅待機を指示し、拠点の被害状況の詳細は確認できてないという。道内7カ所の営業所を持つマキタも被害状況の調査を進めたが、停電などで詳細の確認作業が遅れている。
「カレーハウスCoCo壱番屋」を運営する壱番屋は道内の全27店舗で休業した。停電のため再開の見通しは立っていない。コメダホールディングスも道内に8つある「コメダ珈琲店」の全店舗で営業を停止した。
コロワイド傘下の外食チェーンのアトムは道内で全店舗の1割超の63店舗を運営しているが、全店舗で休業した。「停電のため営業できる状況ではない」(広報担当)という。
医薬品卸大手のスズケンは医薬品製造子会社の三和化学研究所の工場が操業を停止した。北広島市内の物流センターは機能しており、周辺営業所や物流センターから集めた水や懐中電灯、乾電池などの支援物資を取引先企業などに配っている。
中部電力には6日午前、北海道電力から発電機を搭載した緊急車両の応援要請がきた。「輸送方法を含め、応援台数や応援人員を検討中」(広報担当)という。
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