26日のニューヨーク外国為替市場ではドルが続伸。緩やか過ぎるペースでの利上げに当局は注意するべきだと米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が述べたことで、午後に一段高となった。ただ、雇用市場の強さやインフレを左右する要因に関し当局が判断を誤った可能性があるとの見方も示したため、市場では中立的な論調だとの解釈が広がり、ドルは伸び悩んだ。
ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.3%上昇。ドルは対ユーロで0.5%高の1ユーロ=1.1793ドル、対円では0.5%上げて1ドル=112円24銭。
イエレン議長はこの日の講演で「インフレ率が目標の2%に戻るまで金融政策を据え置くのは賢明ではない」と発言。これを受けてドル指数は一時、0.6%上昇して約1カ月ぶり高値をつけたが、その後の取引で上げ幅の半分を失った。
フェデラルファンド(FF)金利先物市場が示す年内の0.25ポイント利上げの確率は約65%となった。9月8日時点では22%だった。
ユーロは対ドルで朝方から米国トレーダーの売りに押され、1.1758ドルと約1カ月ぶりの安値に下げる場面があった。
その他の通貨では、カナダ・ドルが上昇。カナダ経済はドルの現行水準で堅調を維持できるとのモルノー財務相の発言が材料視された。
欧州時間の取引
イエレンFRB議長の講演を待つ中、市場ではドイツ連邦議会選挙の結果を受けてメルケル首相が連立政権の樹立に向けた協議を余儀なくされたことを前日に続き消化する格好となった。
地政学的な懸念の後退を受けて円やスイス・フランが前日の上昇分をやや消す一方、ドルは主要10通貨の全てに対し上昇。対円では1ドル=112円を突破した。
原題:Dollar Gains for Second Day as Yellen Reinforces December Hike(抜粋)
Dollar Gains, Euro Below 1.1800 as Election Hangover Continues(抜粋)
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