2017年9月29日金曜日

「周辺整備進んでいたのに」 伊勢丹松戸閉店 地域経済にもマイナス

 伊勢丹松戸店(松戸市松戸)の存続問題で、同店を運営する三越伊勢丹ホールディングス(HD)は28日、閉店を正式に発表した。この日午後、同HDの役員が市役所を訪れ「閉店」を伝えた。昭和49年4月の開店から松戸市内唯一のデパートだった市街地のシンボルは、来年3月21日に姿を消す。

 同店をめぐっては、市がフロア一部を賃借し、長期間賃料を支払うという実質的な支援策を探ってきたが、市議会が拒否。同店存続の条件がそろわなかったことで、撤退は決定的となっていた。

 「閉店」の噂は数年前から市内でくすぶり続けていた。客足の減少は明らかで、昨年12月には市内商業団体などの要望を受け、市議会が「伊勢丹支援」を全会一致で決議。皮肉にも同HDが閉店を決めたのは、市議会が市による同店の事実上の支援策を「拒否」したことが引き金となった。

 中核商業施設の喪失は地域経済全体にもマイナスで、松戸駅周辺活性化推進協議会の林護会長(77)は「バリアフリー化などデパート周辺の整備も進んでいたのに残念。グローバル化も大切だが、地域経済の元気も忘れては困る。総選挙でも地方創生は争点になっていないようだ」と話す。

 本郷谷健次市長は「誠に残念。これからも中心市街地の活性化など、行政課題の解決等に向けて引き続き頑張ってまいります」とのコメントを発表した。

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