世界的に生産拡大を進めてきた日産自動車で、国内で車両を組み立てる全工場にわたるずさんな運営が明るみに出た。社内規定で認められていない従業員が、出荷前の車のチェックを担当していた。法令違反の状態で出荷された可能性がある。新規登録ができず、顧客に納車できない車は6万台にのぼり、ブランド力の悪化や業績への影響は避けられない。
日産によると、工場で生産した車は自社で認定された検査員が検査を行う。しかし実際は、認定されていない「補助検査員」が検査を行っていた。対象は追浜工場(神奈川県)、栃木工場(栃木県)、日産九州(福岡県)、日産車体(神奈川県)、日産車体九州(福岡県)で、国内の車両組み立ての全工場にわたる。補助検査員の検査が長期にわたって常習化していた可能性もあるという。
問題は9月18日に、国土交通省の立ち入り検査で発覚した。それ以前に生産された車で、新車登録がされずにディーラーなどに置かれている6万台は、登録手続きを止め、検査をやり直す。
対象車種は国内で生産・販売されている全21車種。主な車種は、シルフィ、ノート、ジューク、キューブ、リーフ、GT―R、フーガ、フェアレディZ、スカイライン、セレナ、ティアナ、エクストレイル。日産車体でつくる商用車なども含まれる。
すでに全国の販売店に、対象車…
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