三菱電機の新入社員の男性(当時25)が昨年自殺したのは、上司などからの継続的ないじめや嫌がらせが原因だとして、遺族が27日、同社に約1億1800万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴した。
遺族の代理人弁護士によると、男性は大学院の博士前期課程を修了し2016年4月に入社。研修後の同6月に通信機製作所(兵庫県尼崎市)に配属となったが、同11月に会社の寮で自殺した。
男性はソフトウエアの開発に携わったが、自身のレベルを超える技術を要求された。上司や先輩からのフォローはほとんどなく、質問に答えられないと非難されたり嘲笑を受けたりした。遺書には「私は自殺をします。私は三菱につぶされました」とつづられていた。
遺族側は会社に対し、問題の究明や謝罪などを求めたが、会社はいじめなどは一切なかったとして対応を拒んだという。
男性の母親は記者会見で「入社してわずか8カ月余りで、なぜ息子は命を落とすまで追い詰められたのか、理由が知りたい」などと提訴に踏み切った理由を話した。近く労災申請もする方針。
三菱電機は「訴状を確認の上、真摯に対応してまいります」とコメントした。
三菱電機を巡っては、厚生労働省神奈川労働局が今年1月、神奈川県鎌倉市の研究所に配属された新入社員に違法残業をさせたとして、労働基準法違反容疑で法人としての同社と上司を書類送検、横浜地検が不起訴処分にした。
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