2018年9月6日木曜日

電力復旧に1週間以上=北海道地震、政府対応急ぐ

携帯電話の充電を待ち、市役所ロビーを埋め尽くす人たち=6日午後、札幌市中央区

 世耕弘成経済産業相は6日、経産省で記者団の取材に応じ、北海道地震で生じた道内全域の停電について「北海道全域が完全に復旧するには1週間以上かかる見通しだ」と語った。経産省担当幹部は「平成に入ってから北海道で一番大きい停電になった」と指摘した。などに支援を要請し、電力不足への対応も検討する。

製鋼工場で火災、製油所も停止=製造業にも大きな影響-北海道地震

 菅義偉官房長官は同日午後の記者会見で「電力供給が復旧した地域では、可能な限りの節電をお願いしたい」と述べた。計画停電や大規模事業者に対する節電要請についても「あらゆる手段を排除せずに検討したい」と表明した。
 地震では、震源地近くに立地する北海道電力最大の苫東厚真火力発電所3基(北海道厚真町、合計出力165万キロワット)が稼働停止となった。この結果、安定送電に必要な需給バランスが崩れ、北海道電は一時、道内全域の火力発電停止に追い込まれた。経産相は苫東厚真火力について、配管やタービンが損傷したことから「復旧には少なくとも1週間かかる見通しとなった」と説明した。
 北海道電は6日、停止していた砂川火力発電所(北海道砂川市)を午後1時半すぎに再稼働させたと明らかにした。政府は他の火力や水力発電の稼働を急ぐほか、本州の大手電力から電力融通を受け、7日中に約300万キロワットの供給力確保を目指す。ただ、5日時点の道内全域のピーク電力需要(380万キロワット)には足りず、一部地域の停電が長引く可能性がある。
 経産省は、病院など重要施設に電源車を派遣して電力を供給するよう北海道電に指示するとともに、業界団体の電気事業連合会に北海道電への支援を要請。東力と東京電力ホールディングス、は電源車の派遣を決めた。(2018/09/06-19:09)

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