中国ネット通販大手・アリババ集団の創業者、馬雲(マーユン、ジャック・マー)氏が会長を退任することが8日、明らかになった。7日付の米紙ニューヨーク・タイムズの取材に表明した。54歳の誕生日となる10日に正式に公表する見込み。取締役にはとどまるものの、今後は教育の慈善事業に力を入れていくという。
馬氏は英語教師を務めた後、1999年にアリババを創業し、中国のニューエコノミーを推進してきた。手がけたビジネスは、中国人に通販の習慣を広め、物流体系を大きく改善させた。電子決済はキャッシュレス社会の実現につながった。
今や同社は米ニューヨーク証券取引所に上場する、時価総額4100億ドル(約46兆円)の巨大企業になり、馬氏個人は中国一の富豪となったこともある。中国政府との近さも指摘され、2017年初めには米大統領に当選したトランプ氏と会って米国での雇用拡大計画を伝えるなど、政商としての側面も持つ。
中国の大手ネット企業では、アリババと対話アプリやゲームを手がけるテンセント、検索の百度(バイドゥ)、ネット通販の京東集団がグループを形成し、様々な分野で勢力争いを繰り広げる。これら大手4社の創業者で、経営の一線から退くのは馬氏が初めてとなる。(北京=福田直之)
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