東芝は半導体子会社「東芝メモリ」の売却先を、米投資会社ベインキャピタルが主導する日米韓連合とする方針を決めた。20日午前開催の取締役会で決議した。東芝も3500億円の出資を確保する計画だ。投資事情に詳しい関係者が明らかにした。
同連合の買収案では、アップルやデルなどの米ＩＴ企業や、韓国半導体大手のＳＫハイニックスなどが参加・資金を拠出する計画。関係者によると、アップルが10億ドル（約1100億円）の出資を含む70億ドルを拠出するなど、総額190億ドルの案を示していた。
米原発事業の失敗で巨額損失に陥った東芝は、上場廃止基準である２年連続の債務超過を回避するため、来年３月末までに東芝メモリを２兆円程度で売却する方針を決定。買収当事者や利害関係者の多さなどから交渉に時間を要し、売却を決定した２月から約７カ月を経てようやく決着することになった。
売却先の最終候補には、東芝の合弁相手である米ウエスタンデジタル（ＷＤ）と米ファンドＫＫＲなどの陣営も残っていた。ＷＤ陣営はで第三者への売却は合弁契約に違反するとして国際仲裁裁判所に東芝メモリの売却差し止めを求めて提訴している。
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