2017年9月24日日曜日

発売当時は不人気だったのに“買ったときより高く売れた”中古日産車は?

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。私はすぐ好きになるほうなので、時計もクルマも1つでは飽き足らず、いくつも欲しくなってしまう癖がありました。そのため、これまでに買った腕時計とクルマは数十という数になり、かなり多くのクルマに乗った経験があります。腕時計の場合、投資という観点で買うことができるため、何本買ったとしても『プラスになって返ってくる』ということが可能ですし、値上がりしなかった場合でも「消費した額は0円」という状態に持っていくのは容易です。

 なぜなら、腕時計の価値は残存価額が残りやすく、それでいて“持っているだけで発生する税金”のようなモノもありません。そのため「買って⇒使って楽しんで⇒高く売る」ということが可能なのです。

 しかしクルマは違います。ほとんどのクルマは新車時がもっとも高く、時間が経つに従って評価が下がるのです。また使えば距離が伸びる。走行距離が増えるということは、価値の低下を意味します。

 製造から40年程度経ったヴィンテージカーやフェラーリのように、一部には値上がりするクルマもありますが、値上がりするクルマの比率は、中古車のなかでごく僅かな特異な例だと言えるでしょう。それに対して高級腕時計の場合、値上がり事例はブランドに関係なく多々あるため、クルマとは比べ物にならないぐらい相場が“上下”しているのです。

 ですからクルマの場合、「買った値段以上で売る」ということを成功させるには、かなり難易度が高いと言えるのです。また、クルマは持っているだけでかかる自動車税や保険、車検等があるため維持費が必ずかかります。一時抹消すれば、それら維持費はかかりませんが、保管場所は必要ですし、動かす状態にするためにはいずれにしてもお金がかかります。

 そのため、維持費まで含めて「買って⇒使って⇒高く売る」という行為を成功させるには、かなり高い値上がり額が必要となります。例えば、11年ぐらい前まで300万円ぐらいで手に入ったポルシェ911(ナロー)は、現在1000万円以上という額まで上昇したため、その頃に買った人は700万円ぐらい儲かった可能性があります。そして、ポルシェの年間維持費を50万円とした場合、11年でかかった費用は550万円であるため、維持費を考慮しても150万円程度儲かった計算になるのです。

◆ポルシェでもフェラーリでもないのに中古で買って高く売れたクルマ

 ただ上記のような事例は、ポルシェとフェラーリの一部モデルぐらいにしかありません。おそらく、クルマを何台も乗り換えた経験のある方にとって、これは常識的な話だと思います。しかし、私はポルシェでもフェラーリでもない車で、「乗って⇒使って⇒高く売る」ということを成功させたことがあります。それが日産レパードJフェリーというクルマです。

 レパードJフェリーは、1992年に日産が発表したクルマで、日本では「美しい妻と一緒です」というキャッチコピーで発売されました。V6エンジンとV8エンジンが用意され、価格も440万円程度。そのため、セドリックやグロリアより高級な位置づけでしたが、当時200万円以下で売られていたブルーバードと同じような見た目だったため、「よくわからないクルマ」という評価を受けていました。

 もともとレパードといえば、『あぶない刑事』でもお馴染みのスタイリッシュなクーペだったのが、いきなり丸っこい4ドアセダンになったというのは、不自然極まりない状況だったに違いないでしょう。

 実際、小学生の頃の私は、再放送でやっていた『あぶない刑事』を見てレパードが欲しくなり、プラモデル屋さんに行ったところ、「レパードJフェリー」(青島文化教材社)しかなく、それがレパードだと言われて驚いた記憶があります。(F31レパードのプラモデルは1996年青島文化教材社から登場。それ以前はタミヤの初代レパードとJフェリーしかなかった)。

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