スーパーカーメーカーのイタリア アウトモビリ・ランボルギーニ(以下、ランボルギーニ)は2月6日、5人乗りのSUV(スポーツタイプ多目的車)「ランボルギーニ・ウルス(以下、ウルス)」を日本でも発売すると発表しました。デリバリー開始は2018年春を予定、価格は2574万円(税別)です。
ウルスは2017年12月にイタリアで発表された「時速300キロ出せるスーパーSUV」。ランボルギーニの他スーパースポーツモデルで得られる魅力的なデザイン、高い性能、運転の楽しさ、究極の感動を示す「ランボルギーニのDNA」を5人乗りのSUVにおいても体現し、高出力のエンジンと高度に電子化した車体制御技術によって、悪路、砂漠、氷上も含めた高い走行性能を実現します。ランボルギーニはウルスを、世界的に需要が高まっている高級SUVカテゴリーの上へ行き、市販車最強のSUVであるとした「スーパーSUV」と表現しています。
パワートレインは、4リッターのV型8気筒ツインターボエンジンと8速オートマチックの組み合わせに、四輪操舵(4WS)機能付きの四輪駆動システムを備えます。最高出力は650馬力(6000rpm時)、最高速度は時速305キロに達します。なお、ランボルギーニ車で初とするターボを採用したのは、スポーツモデルと比べれば重い2.2トン(乾燥重量)の車体ながらも「ランボならでは」の高い走行性能を実現するためとしてます。2250rpmの低回転域で86.6kg-m(850Nm)の最大トルクを発生し、時速100キロまで3.6秒で到達する加速性能を持ちます。その一方で、大径のカーボンセラミックブレーキシステムによって時速100キロから33.7メートルで静止できる強力なブレーキ性能も備えます。
デザインも、「ランボルギーニらしい」迫力のあるスタイリングが魅力です。ランボルギーニのスーパーカーが採用する「全体の3分の2がボディ、残りの3分の1が窓」の比率を継承し、オフロード四駆「LM002」のY字型エアインテーク、「ミウラ」「アヴェンタドール」のようなボンネットのデザインや隆起、「ウラカン」などで採用したCピラーを代替する角度を付けたリアウインドウ、「カウンタック」を連想させる六角形のホイールアーチなど、歴代の名モデルを連想させる意匠がところどころにちりばめられています。
車体サイズは、5112(全長)×2016(全幅)×1638(全高)ミリで、ホイールベースは3003ミリ。乗員は5人です。例えばレクサスの3列シート搭載高級SUV「RX350L」の、5000(全長)×1895(全幅)×1710(全高)ミリと比べると、かなり大きく、ホイールベースはかなり長い仕様ですが、低速時は後輪が前輪と逆に向く4WSの機能によって、取り回し性能も高めています。
日本発表会にはランボルギーニ本社のステファノ・ドメニカリCEOも来日。ウルスを「全く新しい領域に参入する。ランボルギーニが大切にするエモーション(感動)を実現しながら、SUVとしての使い勝手、収納性、家族で楽しめる」と説明し、「日本は第2の大きな市場と位置付けている。2017年は好調で、過去最高となる年間400台以上を販売した。2年以内に販売台数を全世界で、および日本でも2倍まで高める計画。ウルスはこの成長の起爆剤になる」と戦略を述べました。
世界的なSUVブームを受け、富裕層の購買志向は超高級SUV型と従来通りの高級スーパーカーに二分しています。スポーツカーメーカーのポルシェがSUV「カイエン」で富裕層に受け入れられたように、ランボルギーニも自身が持つ強力なブランド力でさらに上位の富裕層を囲い込む考えです。同じくイタリアの高級車メーカー マセラティは2017年に初のSUV「レヴァンテ」を投入。また、スーパーカーメーカーとして最大のライバルとなるフェラーリも2020~2021年をめどにSUV型車種を投入する計画です。高級車メーカーによるSUVを軸にした富裕層獲得争いは今後もさらに激しくなっていきそうです。
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