((情報を追加し、再構成しました))
[東京 7日 ロイター] - ソフトバンクグループ(SBG)は7日、通信子会社ソフトバンク(SB)の株式上場準備を開始すると正式発表した。SBGは投資会社としての位置付けをより明確にするとともに、SBは経営の独立性を高めることで成長に向けた意思決定を機動的に行えるようにする。
会見したSBGの孫正義社長は、上場により「安定的な通信の収益に加えて、さらなる成長モデルを付加していきたい」と語った。
SBは上場後もSBGの連結子会社を維持する。上場時期については「2年も3年も先ではない。できれば1年以内には行いたい」と語った。調達資金については「財務バランスの強化とグループのさらなる成長のために使う」という。
SBが上場すれば、SBGが得ていた配当収入が一部外部に流出し、長い目で見ればSBGの信用力に響いてくる可能性がある。
これについて孫社長は「一部配当で資金が流出しても、上場時にわれわれにかなりの額の資金が入り、それはすぐに使える。そのメリットと毎年少しずつ外部に流出するバランスだ」と語った。
上場により一般株主が入ることに関しては「一般株主にも配当が入ってくるので、一般株主とソフトバンクグループは利害が反することなしにやっていける」と自信を示した。
<営業益は1.14兆円>
ソフトバンクグループが同日発表した2017年4─12月期決算(国際会計基準)は、営業利益が前年比23.6%増の1兆1488億円だった。ビジョン・ファンドの評価益に加え、米携帯電話子会社スプリントの改善も利益を押し上げた。
ビジョン・ファンドのセグメント利益は2364億円。エヌビディアの株価上昇が貢献した。
同社は通期予想を開示していない。トムソン・ロイターがまとめたアナリスト23人の営業利益予想の平均値は1兆2640億円で、実績の進ちょく率は90%に達している。
SBGは米配車大手ウーバー・テクノロジーズをはじめ、複数の配車サービスに出資しており、一部地域では出資先が競合状態にある。
孫社長は再編の可能性について「彼らが自ら判断することだ。われわれが何かを強制するということは一切したくない」と語った。 (志田義寧 編集:田巻一彦)
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