[20日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は20日まで開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定した。
また、予想通りにバランスシート(約4兆2000億ドル規模)の縮小に10月に着手することも決定した。
市場関係者のコメントは以下の通り。
●正常化に向けた新たな一歩
<アリアンツの首席経済アドバイザー、モハメド・エラリアン氏>
米連邦準備理事会(FRB)はバランスシートの段階的な縮小に来月着手することを発表し、見通しと政策ガイダンスの見直しを限定的にとどめ、正常化に向けまた新たな一歩を踏み出した。
●メンバーの大半、年内追加利上げ投票へ
<ウェルズ・ファーゴ・アセット・マネジメントのシニア投資ストラテジスト、ブライアン・ヤコブセン氏>
米連邦準備理事会(FRB)のバランスシートがついに転換点に差し掛かりつつある。10月からバランスシートの規模を徐々に縮小させるが、債券利回りに大きな影響を与えないよう緩やかに行われるだろう。
予想によると、連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーの大半が、年内の追加利上げに票を投じる用意を示唆している。
債務返済費用が次第に上昇すると人々が懸念すれば、バランスシートがクリーンな企業への投資により注意を払いたいと考える可能性もある。
●タカ派的、12月利上げの確信高まる
<アリアンツ・インベストメント・マネジメント(ミネアポリス)の投資ストラテジスト、チャーリー・リプリー氏>
バランスシート縮小着手を発表したことは、米連邦準備理事会(FRB)にとり重要な一里塚となる。
ただ市場はこれよりもドットチャートに注目していた。2017年のメディアン・ドットには変更がなかった。これにより、12月に年内3回目となる利上げが実施されるとの見通しにこれまでより確信が持てるようになった。
2018年にも変更はなく、3回の利上げが想定されている。これは政策の正常化は順調に進展するとのややタカ派なメッセージを市場に送るものだった。
イエレンFRB議長が来年2月に任期切れを迎えるなど、FRBの陣容に変化があることを踏まえ、割り引いて考える必要はある。ただそれでも今回のFOMCはやややタカ派的だった。
●12月利上げの可能性、市場に浸透へ
<RBCキャピタル・マーケッツの首席米国エコノミスト、トム・ポーチェリ氏>
ハリケーンに伴う一定の打撃を見込みつつも、マイナスの影響は最終的に小幅にとどまるとの見解を示したことはタカ派的だ。FRBが12月に利上げを実施したい考えであるという現実が市場に浸透し始めるのではないだろうか。
●FRB、なお変心の可能性
<アバディーン・スタンダード・インベストメンツの投資ストラテジスト、ルーク・バーソロミュー氏>
米連邦準備理事会(FRB)は、12月利上げの可能性が残っていると強く示唆した。しかし、FRBが判断を変える時間はまだ残っており、今回示された見通しを投資家が過度に信じることは難しいとみる。
FRBは明らかに、失業(率)の低下がいずれインフレ加速につながるとの判断を維持している。だが。インフレがアンダーシュートし続ければ、利上げ方針維持を予想するのは困難だ。
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