伝統にとらわれない作風で前衛俳句の旗手として知られた俳人で文化功労者の金子兜太(かねこ・とうた)さんが20日午後11時47分、急性呼吸促迫症候群のため死去した。98歳だった。告別式は近親者で行う。喪主は長男、眞土氏。
埼玉県出身、東大経済学部卒業。在学中に加藤楸邨に師事した。1943年日銀に入行。直後退職して海軍経理学校に入り、太平洋のトラック島に赴任。戦後日銀に復職した。
50~60年代、自然を詠む「花鳥諷詠(ふうえい)」の伝統にとらわれない前衛俳句の旗手として知られるように。62年に俳句誌「海程」を創刊、85年から主宰。「寒雷」同人。
句集に「少年」「金子兜太句集」「遊牧集」「両神」など。「二度生きる 凡夫の俳句人生」などエッセーも多数。俳句の振興に尽力したとして、2008年に文化功労者となった。現代俳句協会名誉会長、日本芸術院会員。
1996年7月、日本経済新聞に「私の履歴書」を連載した。
2017年5月に高齢などを理由に「海程」を18年秋に終刊することを発表していた。
Read Again https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27180560R20C18A2000000/
0 件のコメント:
コメントを投稿