2018年6月5日火曜日

中古1棟マンション投資、行員も関与か スルガ銀融資

 地方銀行のスルガ銀行(静岡県沼津市)による中古1棟マンション投資への融資で、不動産業者が家賃や空室率を偽って多額の資金を引き出す不正が横行し、行員も関与した疑いがあることが、朝日新聞の取材でわかった。同行を巡っては、シェアハウス向け融資でも業者による多数の不正を行員が見逃したことも判明しており、融資のずさんさが鮮明になっている。

 中古1棟マンション投資は不動産業者が会社員や医師を勧誘し、主に地方の物件を1棟数千万~数億円で売り込んだ。スルガ銀は業者と連携して購入資金を融資。近年規模が拡大しており、融資総額は2千億円超のシェアハウス向けより大きいとみられる。

 スルガ銀の融資では家賃や空室率を記した家賃収入表(レントロール)が物件の評価額を左右するとされる。家賃収入が多いと多額の融資を引き出しやすい。

 朝日新聞は、複数の業者がスルガ銀の行員らと交わしたメールやLINEのメッセージ1千件超を分析。少なくとも首都圏3支店の行員が、改ざんされたものを含む複数種類のレントロールを受信していたことがわかった。

 業者が行員に本物と偽物のレントロールを送ったメールでは、本物を「現況」、偽物を「スルガ」としていた例があり、家賃や空室率が異なっていて、偽物の家賃収入は本物の1・7倍超だった。

 レントロールの内容をすり合わ…

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Read Again https://www.asahi.com/articles/ASL655TD2L65ULFA029.html

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