日本時間の8月31日夜に海外発表された「RX0」。追って日本国内でも10月27日発売とアナウンスがあった。実機を手に取る機会があったため、外観写真を中心にお伝えする。
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約59×40.5×29.8mm・約110gというサイズには馴染みがなく、想像以上に小さく感じた。デジタルカメラのサイズ感というより、いわゆるアクションカム的といえる。しかし、外装の造りの良さ、仕上げのよさには格の違いがあり、要するにカッコいい。これなら"RXシリーズの高画質志向を引き継いだ8万円のカメラ"というのも理解できる。
さて、ソニーにとってこのRX0は「アクションカムではない」というのが公式回答だ。"小型ボディで防水・耐衝撃性能を持つカメラ"として見れば、RX0も世間の言うアクションカムの範疇かもしれないが、そこにはソニーのラインナップ的な背景がありそうだ。
ご存じの方も多いだろう、ソニーには「アクションカム」と名の付く製品がすでにある。それはアクティブシーン向けにハンディカムで培われた「空間光学ブレ補正」が搭載され、自転車走行中の路面ギャップを吸収するなどのブレ補正効果が得られる。この白いボディは街でも結構見かけるので、ヒット商品なのではないだろうか。
ではRX0は何者かという話になる。ソニー的には、1型ポケットカメラのRX100、1型ハイズームカメラのRX10、35mmフルサイズセンサー搭載のRX1といった高画質志向のカメラと同様に、RX0もあくまで「RXシリーズの高画質コンパクトカメラ」なのだそうだ。もちろん、静止画も動画も撮れる。
これまでの機種で培われた高画質やスーパースローといった特徴を新しいパッケージング(具体的には、より小さく、防水・耐衝撃)に仕上げて、映像表現の可能性を広げるのがRX0の使命といえる。カジュアルユースでは雨天スナップやレジャー、プロフェッショナルユースでは複数台での多視点撮影など、これまでカバーしてこなかった撮影シーンで1型CMOSセンサーの高画質を提供したい考えなのだそうだ。
以下のメーカー公式動画では、ボールやフラフープにRX0を仕込んだり、足下に埋め込んだり、棒の先に取り付けるといった使い方が登場する。差し込まれるスーパースロー映像も印象的だ。
こうした多視点撮影を支えるマルチカメラコントロールは、RX0の発売時点ではスマートフォンアプリから最大5台のコントロールに対応。2018年1月に予定されているカメラ本体のアップデートや専用アクセサリーの拡充で、アクセスポイントを使うなどしてさらに多くの台数が連動できるようになるそうだ。海外発表の資料には"最大100台"との記載もあったが、実際にはより多くの台数も連動できそうだという。
RXシリーズそのままのUIに驚く
RXシリーズに注目している読者諸兄であれば「1型・有効約1,530万画素」という見慣れないスペックに目を引かれたかもしれない。新規のセンサーを載せているということではなく、イメージサークルが既存のRXシリーズに載っている1型の積層型センサーとは違うため、見慣れない画素数になっているのだそうだ。実際に仕様表を見ると、総画素数が約2,100万画素とある。RX100シリーズに見られる数字で、つまりは既存のRXシリーズに採用例があるセンサーなのだろう。ソニーによると、RX0の基本的な画質は従来のRX100シリーズと同等だとしている。
繰り返しになるが、RX0は静止画もRAW記録が可能なほど重視されており、シャッターボタン半押しで普通のデジカメのようにAF撮影ができる。表示されるUIはメニュー・撮影画面ともに既存のRXシリーズやαシリーズと変わりがなく、初めて触るカメラでありながら(ソニーの現行カメラを使っている人間にとっては)どこに何があるか迷うことがなくスムーズに扱えた。外観のカッコよさも相まって、なにかこのカメラで面白い楽しみ方ができないかと考えてしまう。
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