2017年11月3日金曜日

調整型、運営に期待 パウエル氏、40年ぶり博士号なし

 FRB次期議長に指名される理事のジェローム・パウエル氏は、弁護士や投資銀行家として長い経験を持つ。「コンセンサス(合意)作りの名人」(バーナンキ前議長)と呼ばれる調整手腕に、金融政策の「正常化」を進めるFRBの運営が託される。

 1953年、米ワシントン特別区生まれ。プリンストン大で政治学、ジョージタウン大で法律学を学んだ。97~2005年に投資ファンド「カーライル・グループ」の最高幹部を務め、「FRB執行部の中でもっともリッチ」(米紙ワシントン・ポスト)といわれたこともある。ブッシュ(父)政権下では財務次官も経験した。

 300人近くの博士号保持者を抱えるFRBで「経済学博士号を持たない議長」の誕生は約40年前のポール・ボルカー氏以来。「ウォール街に近い過去を持つ人物」(米経済学者)の起用には批判的な声がある。しかし、バーナンキ氏ら同僚から「ジェイ」の愛称で呼ばれ、周辺の多くの関係者からパウエル氏の「穏やかな人柄」に信頼が寄せられている。

 共和党員。家族は妻と3人の子供。(ワシントン 塩原永久)

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