東芝が国民的アニメ「サザエさん」の番組スポンサーを降板する方向で調整に入ったことが31日、分かった。昭和44年10月の放送開始から約48年間CMを提供してきたが、綱渡りが続く経営状況から合理化が避けられないと判断し広告大手の電通に申し入れた。
サザエさんは日曜夜に家族がそろって視聴する人気番組で宣伝効果は大きい。後継のスポンサーが見つかれば、平成30年3月末にも切り替わる可能性がある。
サザエさんへのCM提供は、もともと冷蔵庫や洗濯機といった東芝ブランドの家電製品をお茶の間に広く浸透させるのが狙いだったが、27年に不正会計問題が発覚し、白物家電事業は経営再建の一環で中国企業に売却。スポンサーを続ける意味合いが薄れていた。
東芝は米原発事業の巨額損失で負債が資産を上回る債務超過に陥っており、半導体子会社を米ファンドが率いる企業連合に売却し債務超過を解消する計画だ。ただ売却完了が30年3月末に間に合わなければ、2年連続の債務超過となり、東京証券取引所のルールで上場が廃止される。
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