中部国際空港会社(愛知県常滑市)と全日空は17日、飛行試験用に作られたボーイング787の初号機を、来年夏に空港敷地内にオープンする複合商業施設で展示するため、駐機場から同施設に搬入した。小型機以外の航空機が車道を横切るのは日本初といい、航空ファンらが珍しい「引っ越し」を見守った。
青い尾翼に787と書かれた機体は、けん引車に引かれて登場。一般車両を通行止めにした空港敷地内の道路をゆっくりと横断した。施設の鉄骨と翼の隙間が約70センチという難所もあり、定位置に止まると関係者から拍手が起こった。
初号機は飛行試験用として2009年から米国で活躍。引退後の15年、中部地方が787の胴体などの生産拠点だったため、米ボーイング社から空港会社に寄贈された。
寄贈時も見学に来たという愛知県岡崎市の会社員(44)は「この機体を青空の下で見られるのも最後かと思うと涙が出そうだった」と感激した様子だった。
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