2018年10月30日火曜日

ドル112円半ば、株高好感し1週間ぶり高値

[東京 30日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から小幅円安の112円半ば。一時112.74円と約1週間ぶり高値をつけた。前日の米株安にもかかわらず、日経平均が一時400円を超える上昇となったことを受け、円が軟化した。

 10月30日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から小幅円安の112円半ば。写真は日本円紙幣と米ドル紙幣。2013年2月に撮影(2018年 ロイター/Shohei Miyano)

ドルは朝方の安値112.31円から、午後にかけてじりじりと上昇。月末で実需のドル買いが入ったほか、中国株も次第に上げ幅を広げたことなども手がかりとなった。

午後に株価が一段高となる場面では、トランプ米大統領がFOXニュースとのインタビューで、貿易に関する対中交渉について「私は中国とすばらしい取引(great deal)ができると思う。私は今すぐに取引をすることができるが、彼ら(中国)は準備ができていない」などと述べたことも話題となった。

市場では「月末取引に伴うドル買い需要の強まり」(トレーダー)を指摘する声もあった。今月は米国株が大幅安となったため、グローバル運用を行う投資家が保有する米国資産の評価額が目減りしている可能性が高く、持ち高を調整するためドル買いを入れているとの観測だ。

<メルケル独首相が党首退任、ユーロは小動き>

円が弱含んだことを受け、東京市場ではユーロも前日NY終盤の水準から128円前半へ上昇した。

ドイツのメルケル首相は29日、12月に開催されるキリスト教民主同盟(CDU)の党大会で党首として再選を目指さず、首相も現任期限りとする意向を表明したが、海外市場でユーロ相場に大きな反応はなかった。

05年から首相を務め、欧州危機の最中も欧州連合(EU)結束に奔走した同氏の退任が、欧州政治の不安定化につながる可能性を指摘する声も上がっている。しかし、21年まで首相を続けるとしており、「早期解散の回避を含め、政権移行は混乱のないよう、かなり慎重に行うのではないか」(外銀)という。

また、すでに名前が取り沙汰されている後継候補とされる向きの多くが、経済政策に関しては同氏の路線をおおむね継承するとみられることも、ユーロ売りが限られた理由のひとつだという。

市場では、同首相が退任後、欧州委員会委員長などEU内の重要職に就くのではないかとの憶測も出ている。首相は来年5月に議会選が行われる同委の次期委員長候補として、欧州議会の最大会派である中道右派の欧州人民党(EPP)代表を務めるマンフレート・ウェーバー氏を支持すると表明している。

ドル/円JPY=  ユーロ/ドルEUR=  ユーロ/円EURJPY=

午後3時現在 112.67/69 1.1376/80 128.19/23

午前9時現在 112.31/33 1.1374/78 127.76/80

NY午後5時 112.36/39 1.1371/75 127.80/84 

為替マーケットチーム

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Read Again https://jp.reuters.com/article/tokyo-frx-lateaft-closed-idJPKCN1N40I4

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