[ニューヨーク 29日 ロイター] - 米国株式市場は大幅安。朝方は値上がりする場面も見られたものの、その後は買いが続かず下げに転じた。米中貿易摩擦を巡る懸念が再び広がったことなどが売りを誘った。
S&P500は調整局面入りに迫る水準で終了。ダウ平均株価は一時400ドル以上値下がりしたほか、ハイテク株の多いナスダック総合指数も節目となる7000ポイントを割り込む場面が見られた。
ブルームバーグは関係筋の話として、来月予定される米中首脳会談で貿易摩擦解消に向けた進展が見られなければ、米政府は12月初旬までに中国製品に対し新たな追加関税を発動する用意を整えていると報じた。
S&P500は取引時間中に一時、9月20日に付けた終値ベースでの最高値を10%超下回る水準まで売られたが、終盤にかけて下げ幅を縮小し、9月20日終値比9.9%安の水準で引けた。
ダウは10月3日に付けた終値ベースでの最高値を8.9%下回る水準で終了。日中には下落率が10%を超える場面も見られた。
貿易に敏感な工業セクター.SPLRCIが1.7%下げ、ボーイング(BA.N)は6.6%安となった。
アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)やアルファベット(GOOGL.O)、ネットフリックス(NFLX.O)などハイテク株も売り込まれ、S&P情報技術セクター.SPLRCTは1.8%下落した。
投資家の間では、貿易摩擦や世界経済の成長を巡る懸念が企業や各国株式市場に引き続き不透明感をもたらしているとの声が聞かれた。
また、インベスコのチーフ・グローバル・マーケット・ストラテジスト、クリスティーナ・フーパー氏は、米中間選挙を巡る懸念が株価を圧迫していると指摘し、規制強化への懸念が高まっているため、特にハイテク株の重しになっているとの見方を示した。
この日のハイテク株の下げは、オンライン大手に対する英国の新たな「デジタルサービス税」計画を嫌気した可能性もある。
IBMへの身売りで合意したクラウド向けソフトウエアのレッドハット(RHT.N)は45.4%急伸。一方、IBM(IBM.N)は4.1%下落した。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.45対1の比率で上回った。ナスダックでも1.45対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は約93億株。直近20営業日の平均は85億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 24442.92 -245.39 -0.99 24818.98 25040.58 24122.23 .DJI
前営業日終値 24688.31
ナスダック総合 7050.29 -116.92 -1.63 7272.42 7295.62 6922.83 .IXIC
前営業日終値 7167.21
S&P総合500種 2641.25 -17.44 -0.66 2682.65 2706.85 2603.54 .SPX
前営業日終値 2658.69
ダウ輸送株20種 9896.11 -69.56 -0.70 .DJT
ダウ公共株15種 740.24 +10.52 +1.44 .DJU
フィラデルフィア半導体 1140.15 -12.85 -1.11 .SOX
VIX指数 24.76 +0.60 +2.48 .VIX
S&P一般消費財 808.68 -12.53 -1.53 .SPLRCD
S&P素材 317.15 -0.89 -0.28 .SPLRCM
S&P工業 571.24 -9.76 -1.68 .SPLRCI
S&P主要消費財 560.56 +5.94 +1.07 .SPLRCS
S&P金融 422.94 +3.59 +0.86 .SPSY
S&P不動産 197.80 +3.04 +1.56 .SPLRCREC
S&Pエネルギー 483.31 -9.28 -1.88 .SPNY
S&Pヘルスケア 1013.51 +1.81 +0.18 .SPXHC
S&P通信サービス 144.19 -2.36 -1.61 .SPLRCL
S&P情報技術 1173.73 -21.62 -1.81 .SPLRCT
S&P公益事業 274.75 +3.66 +1.35 .SPLRCU
NYSE出来高 11.29億株 .AD.N
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 21055 - 45 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 21030 - 70 大阪比 <0#NIY:>
ロイターデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります
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