<ブドウ栽培>花巻・大迫 じわり増加、栽培面積に復調の兆し
ワイン用ブドウの栽培に取り組む花巻市大迫町の新規就農者(左)
ご当地ワインブームを背景に古くからブドウ栽培が盛んだった花巻市大迫町で、新規就農が増加の兆しを見せている。ブドウ農家の高齢化と後継者不足で栽培面積はピーク時の約3分の1にまで減少。市も地場産業の衰退に歯止めをかけようと懸命だ。
農機販売のみちのくクボタ(花巻市)は昨年、ワイン用ブドウを栽培する農業法人「MKファームこぶし」を設立した。今年は1ヘクタールに苗木を植え、来年はさらに1ヘクタール広げる。将来的にワインの委託醸造を目指すという。
堰根(せきね)慶さん(30)はMKファームで働く傍ら、個人でも16アールの畑でブドウを栽培する新規就農者だ。「社員として働きながら、自分でワインを造るという夢に近づきたい」と意気込む。
小規模事業者でも酒類製造免許が取得できる構造改革特区「クラフトワイン・シードル特区」に市が名乗りを上げたこともあり、堰根さんのように自らワイン醸造を目指す新規就農者は、2017年までの5年間で10人となった。
1958年には130ヘクタールで展開していた大迫町のブドウ栽培は徐々に減少し、2016年には47.6ヘクタールにまで落ち込んだ。
こうした現状に危機感を抱いた市は、新規就農者の土地取得要件を最低50アールから10アールに引き下げる規制緩和を実施。栽培面積は17年から2年連続で微増に転じた。
市は「花巻ワインは、さらなるニーズの掘り起こしが可能」(農政課)と見込んでおり、ワイン用ブドウの増産に一層力を入れる方針だ。
2018年10月30日火曜日
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