2018年10月31日水曜日

川重、9月中間は赤字転落 鉄道車両「撤退も選択肢」

 川崎重工業の金花芳則社長は30日の決算会見で、苦戦する鉄道車両事業の再建に関し「自助努力が不可能な場合は他社との提携や将来的な撤退など、あらゆる選択肢を検討する」と述べた。車両事業は柱の一つだが、米国の地下鉄車両で発覚した配線の不具合などにより採算が悪化している。

 同日発表した2018年9月中間連結決算は、米国の不具合問題を含め車両事業で計165億円の損失を計上したため、最終損益が35億円の赤字(前年同期は108億円黒字)に転落した。開発に参画している英ロールス・ロイス製エンジン「トレント1000」で耐久性の問題が生じ、追加費用として97億円の営業外損失を計上したことも響いた。

 売上高は3.0%減の6881億円、営業利益は47.5%減の84億円となった。

 鉄道車両事業の損失は、受注時の想定を上回る資材費増加や設計変更が相次いだためだ。改善へ向けて、社内に委員会を設置し、利益管理や受注の在り方などの見直しを進めている。

 金花氏は「国内市場も縮小傾向だ。投下資本利益率8%の達成を判断基準とし、今年度内に結論を出したい」と述べた。

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