2017年8月30日水曜日

CoCo壱番屋が産廃業者を提訴 放置産廃の肩代わり処理費2千万円の賠償求め

 カレーチェーン店「CoCo壱番屋」を展開する壱番屋(愛知県一宮市)の廃棄カツ横流し事件で、放置された廃棄物の処理を肩代わりさせられたなどとして、同社は30日、委託先の産業廃棄物処理業「ダイコー」(同県稲沢市)と大西一幸会長(76)に約2千万円の損害賠償を求めて名古屋地裁に提訴した。

 事件では、廃棄カツがダイコーから岐阜県羽島市の製麺業者に横流しされ、その後スーパーなどに流通した。壱番屋側は事件発覚で社会的信用が損なわれたほか、ダイコーが処分せず放置していた廃棄物計約8トンの処理で費用を要したなどと主張している。

 大西会長や製麺業者の元実質的経営者の男性(79)ら3人は詐欺罪などに問われ、いずれも有罪判決が確定している。

 大西会長の確定判決によると、平成27年8~11月、壱番屋から廃棄委託された冷凍カツ約6万枚を処分したと虚偽報告し、委託料約28万円を詐取するなどした。

 愛知県もダイコーが処分せずに倉庫に残した廃棄物の撤去費用約4千万円を請求している。支払いのめどは立っていないが、県は「ダイコーに資産が残っておらず、現時点で提訴は考えていない」としている。

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