トヨタは12月13日のトヨタとパナソニックの共同会見の中で豊田章男社長自らが2030年に電動車の販売を50%に引き上げる方針を明らかにしたが、18日の説明会ではその具体的なシナリオが寺師副社長から示された。
寺師副社長はまず「2020年に中国を皮切りに自社開発の量産型EV(電気自動車)を本格導入する。以降、トヨタ、レクサスの両ブランドで日本、インド、米国、欧州を始めグローバルに商品を展開していく。そして2020年代前半までに10車種以上のEVを投入する計画」を披露。
さらに「2025年ごろまでに販売する全車種に電動グレードを設定したいと考えている。『プリウス』や『MIRAI』のような電動専用車両のラインアップを拡大していくとともに、全車種に電動グレードを設定し、2025年頃をめどにエンジン専用車種を廃止したいと考えている。そして2030年に販売するトヨタのクルマのうち50%以上を電動車とし、10%以上をEV、FCV(燃料電池車)にしていく」と述べた。
また寺師副社長は電動車両のタイプ別の展開にも言及し、このうちEVでは「軽自動車から中・大型車に加えてバス、トラックなど多様なクルマを展開するとともに、用途においても商用やシェアリングサービスのような幅広い用途を見据えてグループとともに商品を展開していく」とした。
FCVは「2014年に発売したMIRAIのようなセダンタイプだけでなく、SUVやレクサスのような高級車にも商品を展開していく。さらにバス、トラックのような商用車へもラインアップを拡充していく。グループと協業しながら燃料電池技術を様々な産業に展開していきたい」と話した。
2030年の電動車両販売台数の大半を占めるハイブリッドに関しては「従来のハイブリッドシステムを燃費、コスト、走りの面でさらに磨き上げるだけでなく、加速性能に優れたスポーツ型、トーイング性能に優れたハイパワー型、そして新興国向けには1モーターやマイルドハイブリッドなどのアフォーダブルなハイブリッド、先日発売したLSに搭載されているようなマルチステージハイブリッドを含め、お客様のニーズに合った様々なシステムを開発していく」と説明した。
一方で「2030年になっても電動車のうちの450万台はまだエンジンが残っているし、それ以外の50%にもエンジンが残る」と指摘した上で、「カフェ(企業平均燃費)規制を達成しようとすると通常のガソリンエンジンだけでなくハイブリッド用のベースになるガソリンエンジンの燃焼効率ももっともっと上げていかなければいけないので、内燃機関の技術が止まるということはない。燃焼効率が上げれば上がるほどハイブリッド、PHVの電動化技術の大きな助けになる。継続してこれはやっていく」との考えを示した。
Read Again https://response.jp/article/2017/12/18/303896.html
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