2018年3月27日火曜日

新幹線駅周辺の上昇鈍化 北陸公示地価 商業地0.1%下落

 国土交通省が27日発表した2018年の公示地価(1月1日時点)によると北陸3県平均の商業地は0.1%下落した。22年度末の北陸新幹線開業を控えて福井駅周辺が上昇する一方、富山、石川両県で新幹線駅周辺の上昇が鈍った。住宅地は0.4%下落した。堅調な地域経済や低金利で上昇地点が増えているが、新幹線の非沿線地域は下落傾向が続く。

 北陸3県の商業地はプラス0.1%だった17年から下落に転じた。上昇地点数は38と前年より6増えたが、伸び率は小さかった。3県の住宅地の下落率は前年より0.2ポイント縮小した。上昇地点数は95と23増えた。

■石川県

 石川県の商業地は3年連続で上昇したがプラス幅は0.7%と0.5ポイント縮小した。21の上昇地点のうち18は金沢市。2桁上昇した地点は前年の5地点から2地点に減った。ホテルを中心とする都市開発に一服感があり、勢いは弱まっている。

 住宅地の下落率は0.1%と0.3ポイント縮小した。上昇地点数は金沢市と野々市市を中心に65と前年より17増えた。

■富山県

 富山県の商業地はマイナス0.2%。下げ幅は0.1ポイント縮小したが、26年連続で下落した。上昇地点数は前年と同数の10。富山駅周辺の上昇率が鈍り、県内の最高価格地点である同駅周辺の桜町2丁目の上昇率は3.8%と1ポイント縮小した。南砺市は大きく下落した。

 住宅地はマイナス0.4%と下げ幅が0.1ポイント広がった。上昇地点数は15と2増えた。富山市内の商業施設や駅に近い地域はファミリー層に人気が高いが、同市以外で上昇したのは3地点のみだった。

■福井県

 福井県の商業地はマイナス1.0%で下落幅は0.2ポイント縮まった。上昇地点数は福井市と勝山市の計7と4増えた。0.3%上昇し、26年ぶりにプラスとなったのが福井市。福井駅周辺の3地点でプラス幅が拡大した。

 住宅地のマイナス幅は1.2%と0.2ポイント縮小した。上昇地点数は15と4増え、このうち福井市が12を占めた。ただ商業地、住宅地あわせて上昇または横ばいだった地点の割合は27.9%で、下落地点が依然多い。

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