東京メトロ
2019年2月から営業運転開始予定
東京メトロ(本社:東京都台東区 社長:山村 明義)は、約30年にわたり活躍している丸ノ内線02系に代わる新型車両2000系を導入します。2019年2月から運行を開始し、2022年度までに53編成318両を導入する予定です。
本車両は、銀座線1000系で培った技術を更に発展させた最新技術を採用するとともに、様々な部門から集まった社員が丸ノ内線の特徴から導き出したキーワード「地上」、「活気」、「先進的」に基づき、世界有数の大都市“TOKYO”に活力を与えるインパクトのある形状や四季に映える鮮やかなグローイング・スカーレット(Glowing Scarlet)を車体カラーに取り入れるなど斬新なデザインとしました。
また、遅延回復等に効果があり、日本の地下鉄で初めてとなるCBTC(無線式列車制御システム)の2022年度の稼働を目指しており、本車両の導入によりCBTC(無線式列車制御システム)の試験運用を経て、本稼働に向けた準備を進めます。
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東京メトロは、これからも引き続き、安全・安定運行に向けた取り組みを進めてまいります。
「丸ノ内線新型車両2000系導入」詳細
1 導入計画・導入車両数
2019年2月運行開始予定
2022年度中に53編成318両を導入
2 デザインコンセプト
鉄道車両のデザインを数多く手掛けるインダストリアルデザイナーの福田哲夫氏・福田一郎氏の監修のもと、様々な部門から集まった社員が丸ノ内線の特徴から導き出したキーワード「地上」「活気」「先進的」に基づき、それぞれの要素を「色」「形」「機能」のデザイン3要素に織り込み車両コンセプトを策定しました。
色-Color- 四季に映える鮮やかな挿し色
形-Form- 活力あるTOKYOのカタチ
機能-Function- 安心を支える先進の機能
3 主な特徴
(1)デザイン
●外観 「グローイング・スカーレット(Glowing Scarlet)」の車体と丸ノ内線の代名詞である「サインウェーブ」を織り込んだ車体デザイン。
●内観 開放的な車内空間を演出する球面形状の天井パネルを採用。また、車端部の窓には東京メトロ初となる丸窓を採用。
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(2)安全・安定性向上
・片軸操舵台車を採用し、曲線走行時の安全性向上とレールと車輪の摩擦によるキシリ音を低減。
・大規模停電などの異常時を想定し、万が一駅間に停止した際にも最寄駅まで走行できる非常走行用バッテリーを搭載。
・万一脱線した場合にも、自動で列車を停止させる脱線検知装置を搭載。
・犯罪行為の未然防止に備え、車両内へセキュリティカメラを搭載。
・走行中の車両各装置の動作情報を車両基地や総合指令所等に常時伝送し、状態監視、予防保全に活用できる車両情報管理装置を搭載
・遅延回復等に効果のある、CBTC(無線式列車制御システム)や通話品質・データ通信等の機能向上が可能なデジタル空間波無線を搭載できる構造。
(3)車内快適性の向上
・これまでより約1.4倍の冷房能力を持った冷房装置を導入。
・一人あたりの座席幅を拡大するとともにクッション性を改良し、座り心地を向上。
・連結面や座席横の仕切り、荷棚に透明な強化ガラスを採用し、車内の見通しを改善。
・1編成6両全ての車両にフリースペースを設置。
・1編成6両全ての車両に小物が置けるテーブルや荷物掛け、携帯電話など小電力の充電が可能なコンセント(2口)を設置(メトロ初)。
・各ドア上部に17インチワイド液晶の車内表示器を3画面搭載し、乗換案内等を提供。
・訪日外国人向け車両内無料Wi-Fiの設置。
・お客様の聞き取りやすい高音質の放送システム(ステレオ方式)を導入。
(4)環境負荷低減
・永久磁石同期モーター(PMSM)の採用に加え、最新式制御装置採用により、現行の02系と比較して消費電力量を削減。(約20%の削減見込)
・室内灯及び前灯にLED照明を採用し、従来の蛍光灯と同等以上の明るさを確保しながら、電力量削減。
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【参 考】丸ノ内線の主な歴代車両
●300形(がた)
1954年の丸ノ内線開業に合わせて作られた車両であり、今後の地下鉄の基本になるよう構想を進め製造されました。また、当時の総裁がロンドン視察に行った際に見つけた「ベンソン&ヘッジス」という真っ赤な煙草ケースと観光バスに施されていたステンレスの波模様をもとに東京芸術大学にデザインを依頼し、スカーレットミディアムの車体にステンレス製のサインウェーブを組み合わせたデザインが完成しました。
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●500形(がた)
池袋~新宿の開業に向けて1957年から輸送力増強の目的に合計234両製造されました。1996年に引退するまで、丸ノ内線の顔として活躍しました。なお、500形は300形等を含めた合計131両をアルゼンチンのブエノスアイレス市に譲渡しましたが、2016年に若手社員への技術の伝承及び鉄道技術の発展に貢献した車両として保存、復元することを目的に500形4両が日本に里帰りし、中野車両基地にて補修を行っています。
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●2000形(がた)
1959年から製造され銀座線で活躍していましたが、1968年から丸ノ内線分岐線用の車両として転籍しました。銀座線と丸ノ内線では車体幅が異なるため、乗降口下部にステップを取り付けて、車体幅不足を補いました。
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●02系(けい)
1988年から製造された車両で、300形の面影を残したデザインをアルミ無塗装車体で表現するために、先頭形状と識別帯でその特徴を表現しました。先頭部は300形のイメージを残すため上部に丸みをつけました。なお2009年からの大規模改修工事では、500形が引退してから姿を消したサインウェーブが多くのお客様の懐かしむ声を受けて復活しました。
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