2018年3月24日土曜日

82便欠航、終日混乱 ピーチ機パンク

 24日午前8時10分ごろ、福岡市の福岡空港で、同7時5分関西国際空港発福岡空港行きの格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーション151便(エアバスA320)が着陸した際に前輪のタイヤが2本ともパンクして動けなくなり、滑走路が約2時間半にわたり閉鎖された。計82便が欠航した。春休みの初日だったため、ターミナルは運航再開を待つ大勢の旅行客であふれ、終日混乱した。

 国土交通省福岡空港事務所によると、乗客159人、乗員6人にけがはない。乗員乗客は午前9時25分ごろからバスでターミナルまで運び、機体はけん引して移動。滑走路の安全を確認し、同10時35分に運用を再開した。滑走路上に異物などは確認されていない。

 福岡空港の発着便は、午前中を中心に国内線81便、国際線1便の計82便(午後3時現在)が欠航し、同空港に到着予定だった22便が目的地を北九州や大分、長崎など周辺の空港に変更した。

 ピーチ社は取材に「迷惑をかけて申し訳ない。出発時に整備上の問題はなく、早急にパンクの原因を調査したい」と話した。福岡空港事務所は「ピーチ社が原因をまとめ次第、国の対応を判断することになる」とした。

 ダイヤの乱れは午後も続いた。佐賀県白石町の高校2年、石隈紫月(しづき)さん(17)は「中学校のバレーの九州大会を応援するため沖縄に行くつもりだったのに欠航になり、どうしたらいいのか分からない」と困惑。福岡市の20代の男性は「友人を迎えに来たが、飛行機が長崎に着陸してしまい途方に暮れている」と不満げに語った。

 滑走路上での航空機の車輪のパンクを巡っては、今月20日にも北海道中標津町の中標津空港で、全日空機のボンバルディアDHC8が着陸時に後輪の右側タイヤが2本ともパンクして動けなくなった。【西嶋正法、宗岡敬介】

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