2018年3月30日金曜日

Amazon Echo一般販売開始、Dotは期間限定1500円引き。4月3日から店頭販売

頭が良くなったAlexa

 ルービン氏は、昨年11月以降のAlexaの機能強化について説明。「日本語力」が向上し、「4カ月で頭がよくなった。地方特有の言い回しや、利用者のクセも認識できるようになり、声も自然になった」という。また、ユーザーの好みも学習し、その好みを反映した結果を戻せるようになっているという。

Alexaは常に進化する。日本語力をアップ

 例えば、音楽再生を停止する場合は、当初は「止めて」、「ストップ」といった言葉が対象だったが、「もういいよ」、「もう音楽止めて」、「ごめん止めて」といった言葉でも操作が反映されるようになった。また、「上映中の映画はなにがある?」と聞くと、近隣の映画館の上映作品を教えてくれるなど、日本の利用環境にあわせた調整が順次行なわれている。

 また機能面でも強化。複数のEchoデバイスを連携させて音楽を楽しめるようにする「マルチルームミュージック」機能を追加し、複数のEchoデバイスをグループ化し、リビングと寝室など別のスピーカーとして管理。全部のスピーカーで同じ曲を再生したり、寝室からリビングのEchoを制御するなどの操作が行なえる。対応の音楽サービスはAmazon Music、Prime Music、Amazon Music Unlimited、dヒッツ、うたパスなど。

マルチルームミュージックやKindle本読み上げ等に対応

 さらに、Kindle本の読み上げにも対応。ルービン氏は、「銀河鉄道の夜」を実際に読み上げてみせて、Echoの活用シーンを広げていることを紹介した。

 さらに、「定型アクション」にも対応。テレビや電球などのスマートホーム対応機器と連携し、事前に一連の操作を登録しておくことで、一度のコマンドで複数のタスクを実行できるというもの。例えば、朝起きてEchoに「アレクサ、私の朝の支度」と呼びかけることで、「電気をつける」→「天気予報とニュースを再生」→「ケトルのお湯を沸かす」などの一連の動作を一度の呼びかけで実現できる。

 対応する「Works with Alexa」認定製品は、Philipsのスマート電球「Hue」やTP-LinkのWi-Fiプラグ、リンクジャパンのスマートリモコン「eRemote」、スマートロックの「QRIO」など。海外では、1,200のブランドから4,000以上のWorks with Alexa製品が発売されているという。

「Works with Alexa」認定製品

 なお、Echoの一般発売に合わせて、オンキヨーやAnker、Harman/KardonのAlexa Voice Service(AVS)スマートスピーカーも招待制ではなく一般販売が行なわれる。

各社のスマートスピーカーも一般販売

スキル開発も推進。Echo・Alexaを家族の一員に

 Alexaの強化に加え、日本のパートナーとの連携も強化。Alexa用のアプリともいえる「スキル」は、開始当初の約260から600以上に増加した。また、通知機能にも対応し、先行開発した「JR東日本 列車運行情報案内」では列車の遅延情報をEchoが教えてくれるほか、「Yahoo!天気・災害」では、所在地の雨・雪の予報を朝7時頃に通知するなど、より生活に役立つよう強化されている。

600位上のスキルを用意

 Alexa Bussiness Groupの柳田晃嗣氏は、「Hey! Miku!」や「全国タクシー」、「脳トレ」などのアプリを紹介したほか、現在のスキル利用状況についても説明。平日は、朝6~8時に、ニュースや天気のニーズが高いが、22時過ぎに大きなピークがあるのが「ライフスタイル」。このライフスタイル関連スキルは「睡眠に関わるもの」とのことで「寝室で多くのEchoが使われているのでは」と分析する。

平日のスキル利用状況

 また、週末はニュースや天気だけでなく、スマートホームや音楽、ゲームなどの利用が多くなるなど、利用傾向には大きな違いがある。今後もより強力なスキル開発のために、セミナーを各地で開催。また、28日からはオンラインセミナーも提供している。最近では、「どのように対話を構成するのが効果的か?」など、より実践的かつ実用的なアプリ開発を目指す企業が増えているという。

休日のスキル利用状況

 これまでは招待制で販売していたため、スキル開発者から「期待ほど使われていない」との声もあがっていたが、一般販売にあわせてスキルの告知も強化。3月30日からは、AlexaのWebサイトにアプリの一覧ページを設けるとともに、各アプリのランディングページを用意し、スキル開発者がアプリを告知しやすくする。

 Echoの販売台数目標などは明らかにしていないが、「毎朝、数千人のお客様が話しかけてくれている」(ルービン氏)とのことで、「お客様の協力により、賢くなって一般販売できるようになった。これからも、『家族の一員』と思っていただけるよう強化していく」とした。

 なお、海外ではすでに実現されてるEcho同士の通話機能や、FireTV連携機能については、「日本での対応に向けて頑張っている」とした。

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