2018年4月27日金曜日

スタートトゥデイ、採寸スーツを改良 今期中に最大1000万配布

[東京 27日 ロイター] - 衣料通販サイト「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイ (3092.T)は、今年1月から配布を始めていた採寸用ボディースーツ「ゾゾスーツ」について、採寸方法などを新しくした改良版に切り替えることを明らかにした。

新型は、大量生産が容易になったとし、今期中に600万―1000万着の無料配布を行うことが可能になる。

<PB、3年目で2000億円へ>

前澤友作社長は会見で、初代ゾゾスーツについて「失敗と言ってよい」と述べた。電子部品を作るような精密さが求められ、大量生産できず、配送の遅れにつながっていた。新型は、スーツに付けられたドットマーカーをスマートフォンで撮影し、計測する方法。前澤社長は「現在までに予約した人は、7月中旬には配布を完了する」との見通しを示した。

ゾゾスーツのコストは1着1000円。1000万着配布した場合、100億円となる。前澤社長は、ファッションの障害となっているのは「サイズ」だと指摘。採寸用スーツを使うことによってサイズが合わないという消費者の悩みが解消される一方、スタートトゥデイ側は、パーソナルに近い生産をすることで在庫を抱えずに済むほか個人のデータを囲い込むことができる。

また、初代ゾゾスーツ関連で、今後利用が見込まれない設備の減損など約42億円を18年3月期の特別損失に計上した。

ゾゾスーツを起爆剤として、プライベートブランド(PB)「ゾゾ」の販売にも弾みを付けたい考えだ。19年3月期にPB売上高200億円、20年3月期に800億円、21年3月期には2000億円への拡大を目指す。

<10年以内に時価総額5兆円へ>

同日、初めてとなる中期計画を発表した。3年目の2021年3月期の商品取扱高7150億円(18年3月期は2705億円)、売上高は3930億円(同984億円)、営業利益は900億円(同326億円)を掲げた。

こうした目標を達成するためにも、海外展開は不可欠だと指摘。今後3年間で世界展開の基礎を作ると述べた。PBも世界展開を行う。21年3月期のPB売上げ2000億円のうち、海外は40%を占めることを想定している。

前澤社長は時価総額を目指すわけではないとしながらも「3年後に2兆円、5年後に3兆円、10年以内に5兆円を目指す」と述べた。同社は昨年8月に初めて時価総額1兆円を超えた。

*内容を追加します。

清水律子

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