大阪市東住吉区と大阪府松原市間の近鉄南大阪線大和川橋梁(きょうりょう)で25日朝、橋脚の傾きが見つかった問題で、近鉄は同日、計9本ある橋脚のうち1本が上流側に7・8センチ傾き、その上にある線路でも2・4センチのゆがみを確認したと明らかにした。
この影響で近鉄は25日、南大阪線の大阪阿部野橋-河内天美駅間で運転を見合わせた。大阪メトロ北花田駅と河内天美駅を結ぶ代替バスを運行するなどして対応したが、運転再開のめどは立たず、同日は約16万2千人に影響する見込み。
近鉄によると、24日夜からの雨で川の水位が最大3メートル上昇し、水圧で橋脚の基礎部分周辺の砂がえぐられた可能性がある。橋の強度に問題はないという。
25日午前6時半ごろ、橋脚の傾斜計が0・8センチの傾きを示したのを作業員が発見。その後、傾きは7・8センチまで拡大した。一時は徐行運転で運行を続けたが、同8時10分ごろから運転を見合わせた。
この橋梁は長さ約197メートルで大正12年に完成。昨年10月の台風21号の影響で、今回傾いた橋脚とは別の橋脚で2センチ強の沈下が見つかったため、昨年12月に応急復旧工事を実施。今年4月からは、橋脚基礎周辺に鉄板を打ち込む補修工事を開始していた。近鉄は「水位が低下した段階で原因を調査し、早期復旧を目指す」としている。
一方、大阪メトロ北花田-近鉄河内天美駅間で運行された代替バスは、帰宅ラッシュを直撃。北花田駅のバス乗り場には、仕事帰りの会社員や学生らが100人以上の列をつくった。就職活動中という大阪府松原市の大学4年、高梨紗理奈さん(21)は「今朝も巻き込まれ、大阪市内の会社説明会に間に合わなかった。早くに正常に戻ってほしい」と困惑した様子で話した。
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