バイオ医薬品メーカー、シャイアーの取締役会は、武田薬品工業が提示した最新の買収案の受け入れを株主に推奨する意向を示した。両社は最終合意に達するための交渉期間の延長を当局から認められた。両社が別々に発表した。
武田薬の株価は25日の東京市場で前日比7%安で終了。同日朝のロンドン市場でシャイアーは一時4%を超える上げとなったものの、その後1%安へと乱高下した。
サンフォードC・バーンスタインのアナリスト、ロニー・ガル氏はリポートで、買収というより「はるかに合併に近いように見える」とコメントした。
日本の投資家は武田薬の債務増大や、シャイアー株主が買収代金として受け取る株式を売却する可能性に懸念を示した。武田薬は投資適格の格付けを維持する決意をあらためて表明したものの、ムーディーズ・インベスターズ・サービスは25日、武田薬の格付け「A1」を2段階以上引き下げる可能性があると発表した。
武田薬が24日提示した最新案は総額460億ポンド(約7兆円)で、同社にとって破格の大規模買収となる。両社の発表資料によると、1株当たり49ポンド相当で、内訳は株式による支払いが27.26ポンド(56%)、現金21.75ポンド(44%)。49ポンドはシャイアーの3月27日終値に60%上乗せした水準。武田薬はこの翌日にシャイアーへの買収提案を検討していると明らかにした。
武田薬は以来、提示額を数回にわたり引き上げている。正式提案を行う期限は5月8日まで延長が認められた。
バーンスタインのガル氏は買収実現の公算が大きいとの見方を示した。「対抗提案が出てくる可能性は低いだろう。シャイアーが起用した銀行は別の買い手候補を徹底的に探したと考えられるからだ」と指摘した。
原題:Takeda Nears Shire Deal With Sweetened $64 Billion Offer (2)(抜粋)
*SHIRE REVERSES GAINS, DROPS 1% IN LONDON
Shire Gains as Board Says Willing to Recommend Takeda Proposal
0 件のコメント:
コメントを投稿