[3日 ロイター] - <為替> 終盤でドルが上昇。この日発表された経済指標で米経済が堅調であること が示されたほか、イタリア予算協議を巡る懸念が引き続きユーロの重しとなった。 米供給管理協会(ISM)の9月の非製造業総合指数(NMI)は61.6に上昇し 、21年ぶりの高水準を記録。このほか、企業向け給与計算サービスのオートマチック・ データ・プロセッシング(ADP)とムーディーズ・アナリティクスが発表した9月の全 米雇用報告では民間部門雇用者数が23万人増となり、市場予想の18万5000人を上 回った。 CIBCキャピタル・マーケッツの北米外為戦略部門責任者、ビパン・ライ氏は「こ こ数カ月、ドルが大きく買われている理由の一つは、米経済がかなりうまく回っているた めと考える。一方、ユーロ圏や日本など主要経済の指標には鈍化が見られる」と述べた。 ユーロはまた、イタリアの財政赤字や予算案、欧州連合(EU)との関係を巡る不透 明感から打撃を受けている。 ユーロは主要な支持線である1.510─1.508ドルを試す展開となっている。 NY外為市場: <債券> 一連の米経済指標が堅調だったことで、連邦準備理事会(FRB)が今年 12月に利上げを実施し、それ以降も利上げを継続するとの見方が裏付けられたことを背 景に国債利回りが上昇し、10年債利回りは2014年以来の高水準を付けた。 米10年債利回りのこの日の上昇は16年11月の米大統領選挙以来の 大きさとなる見通し。コロンビア・スレッドニードル・インベストメンツのシニアポート フォリオマネジャー、ジーン・タヌッツォ氏は「米経済指標に対する反応としては、まれ に見る大きさだった」と述べた。 30年債利回りは3.342%と、約12.5ベーシスポイント(bp )上昇し、14年9月以来の高水準を付けた。 10年債利回りは3.179%と、約12bp上昇。2年債 利回りが2.868%と、08年6月以来の高水準を付けたほか、3年債利回 りは07年12月、5年債利回りは08年10月以来の高水準を付けた。 米金融・債券市場: <株式> ダウ平均株価が2日連続で最高値で取引を終えた。経済指標を受け て国債利回りが上昇し、金融株が値上がりした。 統計を受けて市場では、FRBが12月に追加利上げを行うとの観測が高まり、米国 債利回りが上昇。イタリアが債務を圧縮する方針を明らかにしたことも安心感につながり 、金融株を押し上げた。 金融株の上昇に支えられ、S&P500が過去最高値に迫る場面もあった。 ただ、経済指標や最近のFRB当局者発言を受けて過度に積極的な利上げへの懸念が 浮上し、主要指数は取引時間中の高値を下回って取引を終えた。 国債利回りの上昇を受けて高配当銘柄の投資妙味が低下し、公益株や不動産株は下落 した。 米国株式市場: <金先物> イタリアの財政不安などが後退する中、安全資産とされる金には売り圧 力がかかり、反落した。中心限月12月物の清算値は前日比4.10ドル(0.34%) 安の1オンス=1 202.90ドルとなった。 イタリアのEU懐疑派政権が財政赤字の削減に向けた取り組みを加速させる方針との 報道が伝わり、イタリアの財政不安やユーロ離脱懸念が和らいだ。投資家のリスク回避姿 勢が後退する中、リスク資産とされる株式などに資金が流入する一方、「質への逃避」資 産である金には売りが出た。 また、外国為替市場ではドルが対ユーロで上昇。ドル建てで取引される金塊などの商 品に割高感が生じたことも金相場を下押しする要因となった。 NY貴金属: <米原油先物> 米国による対イラン制裁に伴う供給減少懸念などを背景に買いが入 り、反発した。米国産標準油種WTI11月物の清算値は前日比1.18ドル(1.57 %)高の1バレル=7 6.41ドルと、中心限月ベースで2014年11月下旬以来約 3年10カ月ぶりの高値 を更新した。12月物は1.20ドル高の76.24ドルとな った。 サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相はこの日、10月の産油量を 過去の記録的な水準に相当する日量約1070万バレルに増やし、11月にはさらに増産 する意向を表明。また、サウジとロシアが原油価格の上昇を抑えるため増産することで9 月に非公式に合意していたとする関係筋の話も明らかになった。これを受け、原油相場は 午前中ごろまで軟調に推移。その上、米エネルギー情報局(EIA)が午前に発表した最 新週の原油在庫が前週比800万バレル増と、市場予想の200万バレル増を大幅に上回 る積み増しとなったことから、発表直後はいったん下げ幅を拡大する場面も見られた。 しかし、その後は安値拾いや値頃感による買い戻しが活発化してプラス圏に浮上。ト ランプ米政権がイラン産原油を輸入する国・企業に対し、11月にも制裁を再発動する方 針であるため、同国産原油輸出の減少に伴う世界的な供給逼迫(ひっぱく)懸念が広がっ ていることが引き続き相場を支える格好となった。 NYMEXエネルギー: ドル/円 NY終値 114.53/114.5 4 始値 113.81 高値 114.54 安値 113.79 ユーロ/ドル NY終値 1.1476/1.148 0 始値 1.1553 高値 1.1556 安値 1.1465 米東部時間 30年債(指標銘柄) 17時05分 93*21.50 3.3362% 前営業日終値 96*01.00 3.2070% 10年債(指標銘柄) 17時05分 97*13.50 3.1813% 前営業日終値 98*15.00 3.0560% 5年債(指標銘柄) 17時05分 99*07.50 3.0415% 前営業日終値 99*22.00 2.9430% 2年債(指標銘柄) 16時40分 99*24.25 2.8760% 前営業日終値 99*28.00 2.8150% 終値 前日比 % ダウ工業株30種 26828.39 +54.45 +0.20 前営業日終値 26773.94 ナスダック総合 8025.09 +25.54 +0.32 前営業日終値 7999.55 S&P総合500種 2925.51 +2.08 +0.07 前営業日終値 2923.43 COMEX金 12月限 1202.9 ‐4.1 前営業日終値 1207.0 COMEX銀 12月限 1467.0 ‐2.3 前営業日終値 1469.3 北海ブレント 12月限 86.29 +1.49 前営業日終値 84.80 米WTI先物 11月限 76.41 +1.18 前営業日終値 75.23 CRB商品指数 201.2288 +1.2594 前営業日終値 199.9694 (
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