4日の東京株式市場で日経平均株価は続落した。終値は前日比135円34銭(0.56%)安の2万3975円62銭だった。9月27日以来、1週間ぶりに心理的節目の2万4000円を下回った。日米の長期金利が上昇し、債券と比べた株式の割高感が意識された。株価指標面で割高とされる水準に上昇していた内需関連株を中心に、利益確定目的の売りが優勢となった。4日のアジア株安や、米株価指数先物が時間外取引で軟調に推移したのも投資家心理の重荷となった。
3日の米長期金利が約7年3カ月ぶりの水準に上昇した。4日には日本の長期金利も一時0.155%と2年8カ月ぶりの高水準を付けた。日米の金利上昇で、資生堂や中外薬などこれまで株価が良好だった銘柄に対し、相対的な割高感が強まると警戒した投資家から利益確定売りが出た。日経平均の続落を受け、日本株の上昇が短期的に一服したとみた海外ヘッジファンドから売りが出たとの観測もあった。
半面、日米金利の上昇で運用環境が改善するとの思惑が広がり、銀行や保険などの金融株には幅広く買いが入った。外国為替市場の円安・ドル高進行を追い風に自動車など輸出関連が上昇したほか、商社などPBR(株価純資産倍率)が低く相対的に割安とされる銘柄には押し目買いが優勢で、朝方には日経平均が100円超上昇する場面があった。もっとも、割高株への売りが膨らむと日経平均は下げに転じた。
JPX日経インデックス400は続落した。終値は前日比30.81ポイント(0.19%)安の1万5954.66だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、1.54ポイント(0.09%)安の1801.19で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆1077億円。売買高は15億9002万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は800、値上がりは1236、変わらずは74だった。
任天堂とファストリ、コーセーが下落した。LINEやピジョン、東急不HDの下げが目立った。一方、第一生命や三菱UFJ、伊藤忠が大幅高だった。ソフトバンクや日立建機、SUBARUも買われた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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