2017年8月28日月曜日

米経常収支の不均衡、是正見込み乏しい=ウィスコンシン大教授

 [26日 ロイター] - ウィスコンシン大学マディソン校のメンジー・チン教授は26日、米ワイオミング州ジャクソンホールで開催した年次シンポジウムで講演し、米国が世界的な資金の逃避先として位置付けられているため、同国の大幅な経常赤字は継続するとの見方を示した。

 また対外不均衡を是正するためには、米議員が国内の財政政策に目を向けるべきと述べた。

 チン氏は、金融危機以降は財政収支の重要性が保たれているとし、「政策当局者は安全資産を生み出す米国の力を衰えさせるべきではないが、他方で財政政策は経常収支の不均衡に顕著な影響を及ぼし得る」と指摘した。

 米国では「財政収支が経常収支の不均衡における最大で唯一の要因ではないものの、相当程度の要因になっている」としたうえで、過剰貯蓄による米国への資金流入など他の要因も米経常赤字の維持につながっているとの見方を示した。

 さらに日本や中国など「特定の債権国の経済が時間と共に変化する可能性があり、他の要因では説明できないくらい米国の赤字が拡大し続けるかもしれない」としたほか、欧米中銀による金融引き締め策や日銀の引き締め的な動きが同時に起こった場合には「米経常赤字の改善ではなく、悪化につながる可能性が高い」と述べた。

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