化学メーカー大手の宇部興産は7日、汎用樹脂などの一部製品で顧客と取り決めた品質検査を行わずに出荷していた問題で、新たに22製品で不正が見つかったと発表した。発表済みの案件と合わせると、合計でグループ6社がつくる24製品へと対象が広がった。不正は1970年代から始まっていたとみられる。山本謙社長が月額報酬を6月の1カ月間、全額返上する社内処分を発表した。
宇部興産は7日、弁護士らでつくる調査委員会が作成した不正の最終報告書を公表した。山本社長が都内で記者会見し、「品質保証への意識が現場だけでなく、私を含めた経営陣の間で低かった。トップの経営責任で甘かった。大いに反省している」と謝罪した。
汎用樹脂やコンクリート材料など24製品を対象に、宇部マテリアルズなどグループ6社で品質検査の不正が発覚した。国内事業の品質検査調査は今回で完了。海外事業については今後、調査を進める。
不正の方法は担当者が交代しても引き継がれたという。「前例踏襲主義により、問題が表に出なければ大丈夫という風土ができあがってしまった。この風土を打ち破らないといけない」(山本社長)。汎用樹脂をつくる千葉の工場では1996~98年ごろ、試験結果を入力しなくても規格を満たす数値がランダムに表示される不正な管理システムが採用された。
不正に関わったのは、品質検査を担当する部署を中心に、グループ全体で数十人にのぼる。役員は含まれていない。再発防止策で、品質検査を巡る教育体制の拡充を盛り込んだ。「人事異動で品質検査の担当者を増やす」(山本社長)方針だ。
山本社長ら本社の経営幹部6人について、6月の月額報酬を30~100%の減額とする。現場レベルの社員については今後、順次処分する。合計24製品の納入先企業は113社。合計売上高は160億円と、宇部興産の連結売上高の2.3%分にあたる。「どの製品も法令違反はなく、品質に問題はない」(広報担当者)という。
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